デザインを外注するメリット・デメリットおよび注意点について解説
2025.04.12デザイン企業のロゴや広告バナー、Webサイト、パンフレットなど、ビジネスにおいてデザインが重要な役割を果たす場面は多くあります。
しかし、社内でデザインを担当できる人材がいない場合や、専門的なデザインが求められる場合に直面することがあるものです。
その際は外部のデザイナーや制作会社へ外注する選択肢がありますが、いくつかの注意点を押さえておくことが重要です。
本記事では、デザインを外注するメリット・デメリットおよび注意点について解説します。
デザイン外注のメリット
デザインを外注することによって、下記のようなメリットを得られます。
プロの技術を活用できる
デザイナーや制作会社に依頼することで、高品質なデザインを手に入れることができます。
視覚的に魅力的なデザインを制作できる・ターゲット層に合ったデザインを提案してもらえるといった視点で制作してくれます。
抽象的なイメージを具体化して魅力的なデザインに落とし込んでくれる点が、プロの技術のひとつといえるでしょう。
印刷物やデジタル媒体に適したレイアウトを作成できる
チラシやパンフレットといった、印刷可能なスペースが限られているものについてはレイアウトやデザインが特に重要です。
大きな印刷物をそのまま小さくすると視認性が低下してしまい、結果として印刷物経由の成果が得にくくなります。
そのため、デザインの専門知識を持たない人が作るよりも、プロのデザイナーに依頼したほうが完成度の高いデザインを得られます。
社内リソースの節約
社内にデザイナーがいない場合、デザイン作成を担当する人が本来の業務を圧迫される可能性があります。
デザインを外注することで従業員は自身の業務に集中でき、業務効率の向上につなげられます。
また、デザイン制作に必要なソフトウェアや機材を社内でそろえる必要がなくなるため、コスト削減にもつながるのです。
幅広いアイデアやトレンドを取り入れられる
外部デザイナーは最新のデザイントレンドや業界ごとの傾向を把握しているため、新しいアイデアを提案してくれることがあります。
新商品や新サービスのブランディングのほか、競合との差別化やSNS向けの魅力的なビジュアル制作などが期待できます。
自社内でイメージの立案に行き詰まったときは、思い切ってプロに依頼するのもおすすめです。
短期間でクオリティの高いデザインを納品してもらえる
デザイン会社には経験豊富なデザイナーが在籍していることから、短期間で質の高いデザインを完成させることが可能です。
特に、企業が繁忙期で手が回らないときや、急ぎでデザインが必要な場合に大きなメリットとなります。
短納期かつ高品質なデザインを得られるため、急ぎの案件でも対応してくれるでしょう。
デザイナー育成・採用のコストがかからない
デザイナーをいちから育成したり、中途で採用したりする際には、多くの費用が発生します。
また、先述の通りデザインを作成する際にはさまざまな機器が必要ですが、直接的な利益を生みにくいポジションといえます。
プロのデザイナーに外注することで、デザイナー育成・採用のコストをかけずに高品質なデザインを得られます。
デザイン外注のデメリット
デザインを外注することでさまざまなメリットを得られますが、下記のようにデメリットも存在します。
コストがかかる
先述の通り、デザインの外注を利用すれば人件費や機材費などを抑えられますが、それでも依頼費のコストが必要です。
デザインの外注は、社内で作成する場合に比べてコストがかかることが一般的です。
高品質なデザインや複雑なデザイン、修正を多く依頼するケースや、短納期での対応を希望する場合などは高額になりがちです。
そのため、デザインを外注する際は予算に応じたプランを検討し、見積もりを確認したうえで依頼しましょう。
自社の意図が正しく伝わらない可能性がある
外注先のデザイナーが自社の業界やブランドの特徴を十分に理解していない場合、意図と異なるデザインが仕上がることがあります。
ビジネスにおけるデザインは人目で自社や商品、サービスの魅力を理解してもらうために用いるものです。
意図が伝わらないままデザインが作成されてしまうと、かえってブランドイメージを損なうこともあります。
このような問題を防ぐために、明確なデザイン要件を伝える、参考デザインを提示する、定期的に進捗を確認することが重要です。
修正の回数や納期に制限がある
外注先によっては、修正回数が制限されていたり、納期が決まっていたりするところがあります。
先述の通り、自社の意図が正しく伝わらなかった場合、思い通りのデザインを完成させるのに時間がかかることがあるのです。
特に、フリーランスのデザイナーに依頼する場合は、他の案件との兼ね合いで納期が延びることもあるため、注意が必要です。
最小限の修正でイメージ通りのデザインを作成してもらうために、デザインの要件や参考デザインを用意しておきましょう。
著作権やデータの取り扱いに注意が必要
デザインの著作権やデータの取り扱いについて、契約時にしっかり確認する必要があります。
契約内容に依存しますが、デザイン会社のなかには著作権はデザイン会社が所有し続けることもあるのです。
その場合、デザインを使用する際は常にデザイン会社に許可を得たり、使用料を払わなければならなかったりします。
そのため、デザインを依頼する際は著作権の帰属先や納品データの形式や利用範囲、二次利用の可否を確認しましょう。
デザイン外注時の注意点と成功のポイント
下記のポイントを押さえておくことで、デザイン制作を依頼した際に思い通りのデザインが仕上がる可能性を高められます。
依頼内容を明確にする
デザインの方向性が不明確だと、デザイナー側も的確な提案ができず、修正回数が増える原因になります。
以下の項目を事前に整理し、具体的に伝えるようにしましょう。
- デザインの目的(何のためのデザインか)
- ターゲット層
- カラーやフォントの希望
- 使用する媒体(Web、印刷物、SNSなど)
- 参考デザインの提示
信頼できる外注先を選ぶ
デザイナーや制作会社を選ぶ際は、以下の点をチェックすると安心です。
- 過去の実績やポートフォリオを確認
- クライアントの口コミや評判を調査
- 納期や対応の柔軟性を確認
また、複数の業者に見積もりを依頼し、費用や対応の比較を行うことも重要です。
修正回数や納品スケジュールを事前に決める
修正回数が無制限の場合、コストが増える可能性があります。
修正回数の制限を確認し、事前に納品までのスケジュールを共有しておくことで、スムーズに進められます。
長期的な関係を築く
継続的にデザインを依頼する可能性がある場合は、同じデザイナーや制作会社と長期的な関係を築いておきましょう。
デザインの方向性を統一することで、再度依頼した際に希望したデザインに仕上げてくれる可能性が高くなります。
おわりに
本記事では、デザインを外注するメリット・デメリットおよび注意点について解説しました。
デザインを外注することで、プロの技術を活用できる、印刷物やデジタル媒体に適したレイアウトを作成できるといったメリットを得られます。
一方、外注時にはコストがかかる、自社の意図が正しく伝わらない可能性がある、修正の回数や納期に制限がある点はデメリットになります。
思い通りのデザインを納品してもらうためには、依頼内容を明確にする、信頼できる外注先を選ぶ、修正回数や納品スケジュールを事前に決めるといったことが重要です。
自社でデザイン作成に行き詰まったときは、外注を検討してみましょう。


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