デジタル印刷とは?メリットやデメリットとあわせて特徴について解説
2025.02.08印刷印刷の歴史は古く、2世紀ころに中国で紙が発明され、7世紀ころから木版印刷が始まったといわれています。
その後、世界各国で印刷技術が研さんされて、現代では高品質なものを大量に発行できるようになりました。
かつてはアナログ形式のものでしたが、現代ではデジタル技術も導入されています。
本記事では、デジタル印刷とはどのようなものなのかについて、メリットやデメリットとあわせて解説します。
デジタル印刷とは?
デジタル印刷とは、デジタルデータを直接印刷機に送り、そのまま紙やその他の素材に印刷する方法を指します。
色の構成はシアン・マゼンタ・イエロー・ブラックであり、これらを組み合わせて作られた色をデジタル印刷機で再現するのです。
従来の印刷方式であるオフセット印刷では、版を作成して印刷を行う必要がありました。
しかし、デジタル印刷では版が不要であり、コンピューターで作成したデータを直接印刷機に送ることで印刷できます。
従来の印刷方法と比較して、デジタル印刷は柔軟性が高く、多様なニーズに対応できる点で注目されています。
デジタル印刷のメリット
こちらでは、デジタル印刷のメリットをご紹介します。
小ロット印刷が可能
先述の通り、デジタル印刷では版を作成する必要がないため、少量の印刷でもコストを抑えることができます。
従来のオフセット印刷では版を作成するコストがかかるため、大量印刷が前提となるケースが多いものです。
しかし、デジタル印刷では小ロットでも気軽に発注が可能であることから、小回りの利く運用ができます。
納期が短い
デジタル印刷は版の作成など印刷前の準備工程が少ないため、短納期での対応が可能です。
入稿データがあればほかの印刷方法よりも早く仕上げられるため、急ぎのプロジェクトやイベントの準備など、スピードが求められる状況において非常に有効です。
また、小ロットでの印刷に向いていることから、過剰に印刷をして不良在庫となってしまうリスクも低減できます。
可変データ印刷が可能
印刷物のなかには、個人情報や特定の個人に宛てた情報などを記載することがあり、これらは可変データであるといえます。
デジタル印刷では、印刷物ごとに異なるデータを反映することができます。
これを可変データ印刷と呼び、名刺やダイレクトメールなど、個別化が必要な印刷物の作成に適しています。
顧客一人ひとりに合わせたパーソナライズされた印刷物を作ることで、マーケティング効果を高めることができます。
環境への負荷が少ない
版を作成しないため、製版工程で発生する廃液や廃材が出ないことが、デジタル印刷の環境面におけるメリットです。
使用する印刷機も小型であり、消費電力を抑えられることから、CO2の排出量を減らすことができます。
また、必要な分だけ印刷するオンデマンド印刷にも適しているため、余分な印刷物を減らし、資源の無駄を抑えられます。
高品質な仕上がり
近年のデジタル印刷技術は進化を遂げており、色再現性や解像度が非常に高いレベルに達しています。
写真やグラフィックを多用したデザインでも、鮮やかでシャープな仕上がりが期待できます。
そのため、QRコードや小さな文章などを印刷しても、高い視認性を維持することができるのです。
デジタル印刷のデメリット
一方、デジタル印刷には下記のようなデメリットがあります。
大量印刷には不向き
デジタル印刷は小ロット印刷には適していますが、大量印刷の場合にはオフセット印刷に比べてコストが高くなることがあります。
膨大な量を印刷する際は、単価が割高になる傾向があります。
一方、オフセット印刷の場合は版を使って同じ内容を印刷することから、同じ品質の印刷物を発行できます。
用紙の制限
デジタル印刷では使用できる用紙が制限される場合があります。
特殊な加工が施されていたり厚みがあったりする用紙など、一部の素材には対応できないことがあるのです。
オフセット印刷と比べると、選べる素材の幅が狭い点はデメリットといえるでしょう。
色の再現性
デジタル印刷の技術は進化していますが、特定の色やグラデーションの再現においては、オフセット印刷におよばない場合があります。
オフセット印刷には印刷インキが使用されていますが、デジタル印刷はインクジェット方式のトナーが使われていることから、色調の変化が現れるのです。
特に、企業ロゴなどで正確な色再現が求められる場合には注意しましょう。
「いろぷり」のデジタル印刷
当サービス「いろぷり」においても、デジタル技術を用いた印刷を行っております。
小ロット印刷向けの「デジタルオフセット印刷機」「ハイエンドデジタル印刷機」を導入しています。
先述の通り、デジタル印刷は色の表現に課題があるとお伝えしましたが、近年印刷技術は飛躍的に向上しているのです。
そのため、皆さまの希望通りの印刷物を、短納期で発行できるようになりました。
当社では、下記条件にてデジタル印刷にて印刷をさせていただくことがあります。
- 500部以下のA2・B3サイズ以内のポスター印刷
- 1,000部以下のA3・B4サイズ以内のチラシ・フライヤー印刷
- 2,000部以下のA4・B5サイズ以内のチラシ・フライヤー印刷
- 4,000部以下のA5・B6サイズ以内のチラシ・フライヤー印刷
- 8,000部以下のA6・B7サイズ以内のチラシ・フライヤー印刷
- 10,000部以下のA7・B8サイズ以内のチラシ・フライヤー印刷
- 300部以下の中綴じ冊子・綴じなし冊子・無線綴じ冊子印刷
- 8,000部以下のはがき・ポストカード印刷
参考ページ:当社サービスページ「小ロット印刷物の印刷方式について」
おわりに
本記事では、デジタル印刷とはどのようなものなのかについて解説しました。
デジタル印刷とは、デジタルデータを直接印刷機に送り、そのまま紙やその他の素材に印刷する方法を指します。
小ロット印刷が可能、納期が短い、可変データ印刷が可能、環境への負荷が少ないといったメリットがあります。
一方、大量印刷には不向きで、用紙の制限、色の再現性に課題が残っています。
当社ではデジタル印刷だけではなく、さまざまな印刷方法をご用意しています。
印刷の際は、部数や用途に合った最適な印刷方法を選びましょう。


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