ほかとの差別化を図りたい!独創的なデザインはどのようにして作る?
2024.08.11デザインパンフレットやチラシといった印刷物を発行する際、多くの読者に見てもらえるようなデザインを施す必要があります。
同じ内容を掲載する場合でも、デザイナーによって伝えられる魅力や視認性などが異なるものです。
差別化を図れる独創的なデザインを考えているものの、なかなか独創的なデザインが思い浮かばない方は多いのではないでしょうか。
本記事では、他社が発行した印刷物と差別化を図れる、独創的なデザインの作り方について解説します。
なぜ独創的なデザインは生まれにくい?
まずは、なぜ独創的なデザインは生まれにくいのかを理解しておきましょう。
しっかりと考えていない
デザインを考えるとき、同じようなデザインやイメージが思い浮かぶという経験をされたことがある方は多いのではないでしょうか。
実は、その状態は深く考えているようでしっかりと考えられていない可能性が高いです。
パッと思い浮かぶようなデザインの多くは誰にでも思いつきそうなアイデアであり、独創的とはいえません。
デザインを考える際に重要な要素として、「量」と「アウトプット」が挙げられます。
ビジネスで活躍しているデザイナーは大量のアイデアを視覚化して、独創的なイメージを発案しています。
考えをアウトプットしないことが、同じようなデザインをイメージしてしまう要因のひとつといえます。
常識にとらわれている
誰も見たことがないようなデザインのなかには、既存のルールを無視・取り除いたようなものが含まれます。
ビジネスにおいて印刷物の視認性は収益を大きく左右する要因であることから、多くの企業がさまざまなルールに則っています。
しかし、言い換えると多くの印刷物がさまざまな制約にとらわれているということであり、自由度が低い状態といえます。
そのため、独創的なデザインを検討する際は、既存のルールを無視してラフ案を作成してみましょう。
たとえば、自分の企業が属している業界ではなく、他業界のルールやデザインを参考にすることなどが挙げられます。
この考え方はデザインだけではなく、ビジネスモデルにも流用されることがあるほどに有効な手段といえます。
ひとりで考えている
「三人寄れば文殊の知恵」ということわざがあるように、ひとりでは難しくても複数人と協力することで良いアイデアが出るものです。
ひとりで独創的なデザインやアイデアを思い浮かべるような方はいらっしゃるものですが、ごくわずかでしょう。
また、自分では独創的だと思っていても、第三者が見てみると目新しさがなく、見慣れたデザインであることがあります。
このような状態が続くとスランプに陥ってしまい、独創的なアイデアが生まれにくくなるものです。
自分ひとりで考えるのに苦労しているときは、先輩や後輩、同期といった第三者の力を借りてみましょう。
力を借りる以上、批判や否定をするのではなく、さまざまな意見を肯定して受け入れることが重要です。
独創的なデザインの考え方
こちらでは、多くのデザイナーが独創的なデザインを立案できたときの考え方をご紹介します。
アフォーダンスに注目
「アフォーダンス」とは、周囲の環境が自分に提供する意味や価値といった情報を指す言葉です。
心理学やデザインにおいては、一目見ただけでどのような用途なのかが分かるようなものを指します。
たとえば、コップやハサミ、鉛筆といったものは、誰に相談・使い方を聞かなくても使い方が分かるものです。
このアフォーダンスという考えはデザインの世界では一般的ではありますが、実は多くの方が実践していない手段でもあります。
デザインを施す商品やサービスを手に取ったときや体験したとき、ユーザーにどのように感じてほしいかから考えてみましょう。
上記を実践すると、自然とユーザー目線で物事を考えられるようになるため、これまでとは違うデザインが作れる可能性があります。
流行に逆らう
さまざまな業界を見てみると、数十年前のデザインを取り入れたアイテムや印刷物を発行しているところがあります。
現代には現代の流行がありますが、デザイナーは流行の取り入れ方に関するアンテナを常に張り続けなければなりません。
しかし、多くの企業や店舗が流行にのったデザインを施した結果、同じようなデザインが仕上がってしまうことがあります。
流行に敏感な業界に属している場合、あえて流行を無視したり流行から逆行したりするようなデザインを採用してみましょう。
流行を無視する考えとしては、過去の情報を参考にするものと次に流行りそうなものなどが含まれます。
デザインの場合は、色使いやグラフィックデザインなどになります。
全く別のことをやってみる
独創的なアイデアが思い浮かばない要因のひとつとして、同じ業務をしていたり机から離れなかったりすることが考えられます。
なかなか思い浮かばないときは、思い切って別のことをやってみることも打開策のひとつです。
デザイナーのドキュメンタリーを見てみると、アイデアに行き詰まったときは散歩に行くといった方がいらっしゃいます。
普段散歩には行かないが、新たなインスピレーションを得るために別の行動をする方がいらっしゃるものです。
また、デスクワークにおいてはシングルタスクで進行している方は、マルチタスクで実施してみることも対策のひとつになります。
普段やっていないことから新たな着想を得ることは多々あり、既存デザインに新たなデザインが融合することも期待できます。
ブレインストーミング
「ブレインストーミング」とは、複数人で自由にアイデアを出し合って新たな着想を得るための方法になります。
先述の通り、独創的なデザインが思い浮かばない要因のひとつとして、ひとりで考えてしまっていることが挙げられます。
ブレインストーミングを実施すること実施することによって、これまで得られなかったアイデアを得られる期待があります。
ブレインストーミングを実施する際は、下記のポイントに注意しましょう。
- 質より量を出す
- ほかの意見やアイデアを否定しない
- 自由にアイデアを出す
- アイデアを出し切ったあとは、アイデアをまとめる
マインドマップ
マインドマップとは、人の考えを可視化する方法のひとつとして、ビジネスシーンでも活用されている方法です。
仕事の整理がつかなかったり、考えがまとまらなかったりする際に活用されます。
マインドマップは、下記の手順で作成します。
- 根幹となる課題を紙の中央に記載する
- 根幹となる課題の上下左右に、関連キーワードを記載する
- 関連キーワードにさらに細かいキーワードや要素、画像、色を記載する
マインドマップを実施することによって、頭のなかの情報を整理できるほか、ヌケモレなどを防止することができます。
いざやってみると連想ゲームのように、さまざまな要素が出てくることがお分かりいただけると思います。
アウトプット
これまで記載したように、独創的なアイデアを出すためには紙面やパソコンなどに情報をアウトプットすることが重要です。
頭のなかで必死に考えていても、「覚えておく作業」と「独創性をイメージする作業」の2つを同時進行しなければなりません。
多くの方はマルチタスクができないため、独創性をイメージする作業に集中する必要があります。
そのためには覚えておく内容を紙面やパソコンにアウトプットしておきましょう。
また、アウトプットした情報は見て考えることができる点もメリットのひとつです。
実際に、多くのデザイナーはアイデアを出すために膨大な情報をアウトプットしています。
おわりに
本記事では、独創的なデザインが考えられない原因とデザインの考え方について解説しました。
多くの方はしっかりと考えていない、常識にとらわれている、ひとりで考えていることが原因で独創的なデザインを得られません。
そのような場合、下記の方法を実践することによって独創的なデザインを得られる可能性があります。
- アフォーダンスに注目
- 流行に逆らう
- 全く別のことをやってみる
- ブレインストーミング
- マインドマップ
- アウトプット
独創的なデザインが考えられない方は、まずはアウトプットから始めてみましょう。
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