デザイン制作に苦労している方はラフ案を作成してみよう

2024.07.13デザイン

ラフ案を作成

チラシやフライヤーは販促物の一種であることから、読者に伝わりやすいようなデザインが求められます。

デザインを作成する際に、下書きやラフを制作してから本格的な作業に臨まれていることでしょう。

しかし、デザイナーのなかにはデザイン制作に苦労している方がいらっしゃると思います。

そのような場合、ラフ案の作成方法を変えてみてはいかがでしょうか。

本記事では、ラフ案の作成目的や制作の流れ、作成のコツについて解説します。

 

ラフ案とは?

ラフ案とはラフ案とは、これから作成しようとするデザインの下書きとなるもので、大まかなイメージやグラフィックイメージを指します。

チラシやフライヤーといった紙媒体だけではなく、Webサイトなどさまざまなシーンでラフ案は作成されます。

作成する際には手書きやデジタルを使用し、ざっくりと下記まとめたものから完成形に近いものまでさまざまです。

「大まか」という意味を「rough」を語源としており、頭のなかのイメージや依頼事項を見える化する際に用いられます。

 

ラフ案の目的

ラフ案の目的こちらでは、ラフ案を作成する目的をご紹介します。

 

要素を整理

チラシやポスターといった販促物を印刷する目的は、商品やサービスの認知度拡大や購入・利用に至ってもらうことです。

そのためには商品・サービス名や特徴、キャッチコピー、商品画像などさまざまな用途が必要になります。

しかし、記載する情報の過不足や配置場所が考えられていないと、期待しているほど読者は目を通してもらえないものです。

そのため、ラフ案を作成して記載する要素を整理することによって、ヌケモレや配置などをチェックすることができます。

 

イメージの見える化

どれだけ自分の頭のなかにイメージが確立されていても、いざデザインに落とし込むと「何か違う」ということがあります。

簡単なものでも構わないため、ラフ案を作成することによって頭のなかのイメージを紙面に記載することで見える化が可能です。

見える化はデザインだけではなく、さまざまなビジネスシーンで活用される重要な手法です。

ラフ案であれば修正にも多くの時間を必要としないことから、実質的に業務効率と速度の向上が実現できます。

 

認識齟齬の解消

ビジネスにおいて認識齟齬が発生すると、作業がふりだしに戻るだけではなく相手の信頼を損ねてしまうリスクを含んでいます。

デザインにおける認識齟齬は自分と相手のイメージが異なることによって発生するものであり、ラフ案で防ぐことができます。

社内外問わず、関係者で集まってラフ案を作成することによって認識齟齬を解消することができ、共通認識を持てるのです。

その後、ラフ案を踏まえてデザインを作成することによって、関係者がイメージしているようなデザインが仕上がります。

 

ラフ案作成の流れ

ラフ案作成の流れ下記にて、ラフ案作成の流れをご紹介します。

 

要素を整理する

ラフ案を作成する際には、何を書きこむのかをリストアップしておくようにしましょう。

せっかくラフ案を作成しても、「○○を記載しなければ」と抜けてしまうと、いちから作成しなければなりません。

一般的なチラシやフライヤーなどの販促物では、下記のような情報が記載されます。

  • タイトル
  • 見出し
  • 商品画像・サービスイメージ
  • 商品・サービス説明
  • 店舗・企業情報 など

 

競合を調査する

ラフ案とはいえ、デザインを作成する際には自分の頭のなかだけではなく、競合他社が作成したものを参考にすることがおすすめです。

何をどのように見せているのか、キャッチコピーにはどのような情報が記載されているのかなどは参考にできるでしょう。

たとえば、タイトルはどこに記載しているのか、商品画像はどのように表記しているのかといったことが挙げられます。

ただし、競合他社「パクリだ」といわれないように、丸々参考にするのではなく、特定の要素を参考にする程度に収めることが重要です。

 

手書きでイメージを整理する

記載する要素を整理し、競合の調査が完了したあとはいよいよラフ案を作成します。

パソコンでもラフ案を作成することができますが、修正や書きやすさの観点から多くの方は手書きで作成しています。

この段階はあくまで下書きであることから、自分の頭のなかのイメージや依頼主の依頼事項などを落とし込むことに集中しましょう。

ポイントとしては、濃淡によって強調する部分などを分けておくと、後々の作業が比較的楽になります。

 

関係者に情報共有

ラフ案を作成したあとは、社内関係者やお客様と情報を共有し、認識の齟齬を解消します。

先述のとおり、認識の齟齬は業務効率や信頼を低下させる要因となるため、この段階で関係者と情報を共有しておきましょう。

作成したラフ案が間違えていても、まだ下書き状態のため修正やフィードバックなどを最小限に抑えられます。

また、関係者に共有することでデザイナー本人だけではなく、関係者全員が完成をイメージすることができます。

 

清書する

関係者とラフ案を共有し、全員で認識齟齬を解消したあとはいよいよ清書に移ります。

ラフ案で固まったとおりに作成することで、共有したイメージ通りのデザインを作成することができます。

デザイナーによってはひと工夫を入れたいという方がいらっしゃいますが、まずはラフ案通りに作成しましょう。

完成し、関係者の了承を得られたあとはチラシやフライヤーなどの印刷物に出力します。

 

ラフ案作成のコツ

ラフ案作成のコツラフ案を作成する際は、下記のコツを押さえておきましょう。

 

種類やサイズを書く

ラフ案を作成する際、印刷するチラシやフライヤーのサイズを超えたデザインとなってしまうことがあります。

後々の微調整が必要になることから、事前に作成する印刷物のサイズを記載しておきましょう。

 

必要情報を記載する

先述のとおり、チラシやフライヤーにはタイトルや見出し、商品画像・サービスイメージなどを記載します。

意外にもこれらは忘れてしまうことがあるため、ラフ案作成前に必要な情報をまとめておきましょう。

 

レイアウトを決める

ラフ案を作成する際、まずはさまざまな要素をどの場所に配置するのかといったレイアウトを決めます。

ざっくりでも構わないので、名前は最上部、商品画像は中央といったように配置を決めていきましょう。

 

色調を調整する

関係者のなかには、モノクロでは十分な情報を理解できないといった方がいらっしゃいます。

そのような場合は色付けを行い、よりイメージがしやすいようなラフ案にしましょう。

 

見直す

ラフ案はあくまで下書きの状態ですが、第三者が目を通す可能性があるもののため見直す必要があります。

「ラフ案だから適当に」というわけではなく、提出物としてある程度視認性を高めておきましょう。

 

おわりに

本記事では、ラフ案とはどのようなものなのかについて、作成目的や作成の流れ、作成時のコツについて解説しました。

ラフ案とは、これから作成しようとするデザインの下書きとなるもので、大まかなイメージやグラフィックイメージを指します。

作成目的は要素を整理やイメージの見える化、認識齟齬の解消です。

効率良く作業するために、要素を整理する→競合を調査する→手書きでイメージを整理する→関係者に情報共有→清書するといった流れで進行します。

下記はラフ案を作成する際に、業務効率改善や認識齟齬解消のために押さえておくべきコツです。

  • 種類やサイズを書く
  • 必要情報を記載する
  • レイアウトを決める
  • 色調を調整する
  • 見直す

これからデザインを作成する方は、これらのポイントを押さえてラフ案を作成してみましょう。

 

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タグ : デザイン ラフ案
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