ユニバーサルデザインを取り入れて見やすいチラシを作成しよう!
2022.07.05チラシ印刷チラシを作成する方にとって、どのようなデザインがユーザーにとって見やすいものなのかは、重要な課題のひとつではないでしょうか。
誰でも視認がしやすいデザインの中には、「ユニバーサルデザイン」と呼ばれるものがあります。
本記事では、ユニバーサルデザインに関する説明とチラシへの取り入れ方についてご紹介します。
ユニバーサルデザインとは?
ユニバーサルデザインとは、1980年にアメリカのロナルド・メイス博士が提唱した考え方で、「さまざまな立場の人がより便利に使えるように、製品や建物・空間をデザインしていこう」というものです。
さまざまな人が便利に使えるよう、ユニバーサルデザインには下記7つの原則が定められています。
1. 公平な利用
公平性とは、誰でも利用ができることを指します。
公平な利用ができるものには低床バス、低床電車、コードレス掃除機などが含まれます。
2. 利用における柔軟性
ユニバーサルデザインにおける柔軟性とは、使う人の好みや能力によって自由に選択できることを指します。
柔軟性が高いものには、ICと切符の両方に対応した改札などが挙げられます。
3. 単純で直感的な利用
シンプルでわかりやすいことも、ユニバーサルデザインに含まれます。
単純で直感的に利用することができるものには、各種スイッチが挙げられます。
4. 認知できる情報
使用状況や使う人の感覚に関係なく、必要な情報を効果的に得られることを指します。
電車内の音声アナウンスや文字盤表示も、ユニバーサルデザインにおける認知できる情報に含まれます。
5. 失敗に対する寛大さ
少しの失敗が大きな事故につながらないよう、安全に作られていることもユニバーサルデザインに含まれます。
大事故につながらないように、扉を開けると停止する電子レンジもユニバーサルデザインに則ったものであると言えます。
6. 少ない身体的な努力
少ない身体的な努力とは、効率良く疲れずに利用できることを指します。
たとえば、タッチセンサー付きの照明やICカードが利用できる改札などに不便さを感じる方は少ないのではないでしょうか。
7. 接近や利用のためのサイズと空間
体格や姿勢、移動能力に関わらず、どのような人でも操作ができるスペースを確保することです。
料金投入口が大きい自動販売機や大きなボタンのリモコンなどは、人の大きさに関係なく目的を達成することができます。
ユニバーサルデザインは必ず守らなければならないというものではありません。
しかし、利用者に配慮したものを作る際には、ユニバーサルデザインの7原則は参考にすることができます。
ユニバーサルデザインに配慮した構成
先述の通り、ユニバーサルデザインは誰でも不自由なく、使いやすいように設計されたデザインを指します。
では、チラシにおいてはどのようなデザインがユニバーサルデザインになるのでしょうか。
文字を例に取ると、小さな文字よりも大きな文字の方が視認しやすいため、ユニバーサルデザインに則っていると言えます。
また、単純で直感的な訴求が行われている情報も、チラシを見た人が理解しやすいため、優しいデザインであると言えます。
チラシによる訴求を上げたいときは、チラシを見てほしいターゲットの特徴も明確にしましょう。
ユニバーサルデザインに配慮したデザイン例
こちらでは、視覚障がい、色覚障がい、高齢者、子ども、海外の方に配慮した、ユニバーサルデザインに則ったデザイン例をご紹介します。
視覚障がいの方
視覚障がいの方でも視認することができるようなデザインにするためには、下記のポイントをおさえましょう。
- 文字を大きくする
- 色の明度差を大きくする、はっきりとした色使いにする
- 点字を使用する
色覚障がいの方
色覚障がいの方を想定する場合、色の見え方を意識したり、模様や境界線といった色以外の情報を加えたりしましょう。
高齢者
60~70歳代になると、先述の視覚や色覚機能が下がり、目を通しての情報が得られにくくなります。
そのため、文字を大きくしたり色の明度差を大きくしたりといった手法を用いて、視認がしやすいデザインで作成しましょう。
子ども
子どもは漢字や難しい表現が理解できないことがあるため、写真やイラストなどを取り入れたり、漢字にふりがなを振ったりしましょう。
海外の方
日本語に明るくない海外の方を対象としたデザインには、写真やイラストを取り入れる、優しい日本語で表現する、英語を含む母国語を記載するといった方法で理解してもらうことができます。
おわりに
本記事では、チラシを作成する際にユニバーサルデザインを取り入れる方法についてご説明しました。
ユニバーサルデザインは、利用者全員が使いやすいよう、下記の7原則が制定されています。
- 公平な利用
- 利用における柔軟性
- 単純で直感的な利用
- 認知できる情報
- 失敗に対する寛大さ
- 少ない身体的な努力
- 接近や利用のためのサイズと空間
チラシによる訴求を上げたいときは、チラシを見てほしいターゲットの特徴も明確にした後に、ユニバーサルデザインを参考にチラシを作成しましょう。
最新記事 by いろぷりこらむ編集部 (全て見る)
- デザインにおけるレイアウト|同じ要素でも伝わり方に差が出る - 2024年10月12日
- 写真をレタッチしてワンランク上の印刷物を発行しよう - 2024年10月12日
- マーケティングにおけるデザインの重要性|必要性や役割について解説 - 2024年9月15日