チラシを印刷する際は消費者の行動心理を考慮しておこう

2023.05.27チラシ印刷

消費者の行動心理を考慮してチラシを印刷

チラシには商品やサービスの情報が記載されており、多くの方に見てもらって購入してもらうことを目的として発行されます。

読者の興味を引くためには、読者の心境や心理を考慮した情報やデザインを記載することが重要です。

本記事では、チラシを印刷する際に有効な消費者の行動心理についてご説明します。

 

プロスペクト理論

プロスペクト理論

プロスペクト理論とは、リスクを回避して確実に利益を得られる方法を選択する行動心理を指すものです。

ほとんどの方は、少ないリスクで高いリターンを得たいと考えます。

そのため、契約条件が難しかったり、高い費用が必要な商品・サービスは利用したくないと考えたりするものです。

一方、商品やサービスによっては条件や高額なものが存在します。

そのような場合、プロスペクト理論を利用して伝え方を変えてみましょう。

 

プロスペクト理論を用いた例文

たとえば、下記2文を見たとき、みなさまはどう思われるでしょうか。

  • 〇〇をすれば××がもらえる
  • 〇〇をしなかったら××を差し上げる

この場合、ほとんどの方は後者を選ぶと思います。

というのも、前者は〇〇をしなければ××がもらえないという、行動にリスクが発生するためです。

また、下記の場合はどうでしょうか。

  • ○○を使うと××になり、△△を得られる
  • ××になりたいなら〇〇を使うことをおすすめする

前者の文章には△△を得られるという明確なメリットが記載されていることから、高い成果を得られるように見えます。

しかし、先述の通り人はリスクを回避して確実に利益を得たいと考えるものです。

そのため、リスクを回避するというマイナスの要素を打ち消している後者の方が心に響きやすい傾向にあります。

このように、同じ情報を伝える際にも言い回しひとつで成果が変わることがお分かりいただけたと思います。

そのため、キャッチコピーや文章の説明は、長時間を掛けてじっくりと考えましょう。

 

AIDA

AIDA

AIDAとは、アメリカのセント・エルモ・ルイスが提唱したマーケティング理論です。

消費者心理はAttention(注意)、Interest(興味、関心)、Desire(欲求)、Action(行動)の4つの要素で構成されます。

下記にて、それぞれの要素についてご説明します。

 

Attention(注意)

消費者が対象となる商品やサービスを知らない状態です。

チラシを見た消費者は商品を認知しますが、まだ興味は薄いため、徐々に興味を持ってもらうためにさまざまな手法を使用します。

Attentionでは可能な限り多くの方に商品やサービスを知ってもらうことが重要です。

そのため、チラシの配布だけではなくCMの配信やプレスリリースの活用など、マスマーケティングを行います。

 

Interest(興味、関心)

商品やサービスの存在を知った方が関心を持ち始めた段階です。

消費者からすると、商品やサービスを購入したあとに得られるメリット(費用対効果)を検討している状態になります。

そのため、マーケティングの観点では商品やサービスを詳しく説明し、購買意欲を高めるアクションが必要です。

 

Desire(欲求)

消費者が費用対効果を検討した結果、自分のニーズや好みに合致していて購入を検討している状態です。

商品やサービスを購入する際に必要な費用がクリアできる状態なら、すぐにでも購入したいと考えています。

競合他社では得られないメリットや性能といった付加価値を説明することで、購買意欲を書き立てることができます。

 

Action(行動)

お客様が購入するために来店や問い合わせをしている状態です。

商品によってはリピートが必要なものがあるため、アフターフォローをしっかりと行ってファンづくりを行いましょう。

 

AIDMA

AIDMAは先述したAIDAにMemory(記憶)を加えたものです。

こちらの法則が考案されたのは1920年代で、当時は広告を目にした人がすぐに購入・注文することができない状態でした。

そのため、チラシや広告は以下に消費者に印象付けるかが重視されていました。

文章や写真・イラストで商品を訴求する必要があるため、キャッチコピーもこの頃に生まれたと言われています。

 

Memory(記憶)

Memoryは、チラシや広告を見た人に強い印象を与える段階です。

商品やサービスをはっきりと覚えている状態で、好印象を持っていますが、まだ購入には至っていない状態です。

そのため、期間限定特典や在庫わずかといった、購入を促すような文言で購買意欲を掻き立てることが重要です。

 

カクテルパーティ効果

カクテルパーティ効果 など

カクテルパーティ効果とは、自分が興味を持つワードが強く印象に残る効果を指します。

こちらは多くの人が集まるパーティ会場で、自分が興味を持つ話題がなぜか聞き取れた、という現象がルーツになります。

 

カクテルパーティ効果を用いた例文

たとえば、下記がカクテルパーティ効果を利用した文章です。

  • 〇〇をあきらめるにはまだ早い
  • 〇〇に悩んでいませんか?
  • 〇〇を悩む方からの声を多数いただいています

消費者のもとには、毎日大量のチラシが送られることから、すべてに目を通すとは限りません。

しかし、消費者は自分が抱えている課題や興味がある商品が掲載されたチラシの場合、しっかりと目を通す傾向にあります。

このような文言が記載されたチラシはカクテルパーティ効果を活用していると言えます。

 

効果的なチラシのつくり方

効果的なチラシのつくり方

こちらでは、消費者の行動心理を有効活用した効果的なチラシの作り方をご紹介します。

 

チラシの役割を明確にする

チラシには消費者の目を引いたり、商品の詳細を説明したりといった役割があります。

さまざまな情報をチラシに記載してしまいがちですが、情報が多すぎると頭に入りにくくなるものです。

AIDAやAIDMAを利用する際、認知度を向上させるのか、商品の詳細を知ってもらうのかなど目的によって記載内容が異なります。

そのため、どのフェーズのお客様を獲得したいのかによってチラシの役割を明確にすることが重要です。

 

キャッチコピー

キャッチコピーは商品やサービスの特徴を、端的にまとめた文章です。

チラシに記載する見出しには、プロスペクト理論やカクテルパーティ効果を含めた文言を使いましょう。

たとえば、「顔のシワが気になる方必見!」や「顔のシワを取りたいならこちらがおすすめ!」といったものが挙げられます。

そのため、キャッチコピーは消費者が抱えている課題を解決できる情報が有効だと言えます。

 

疑問文を使う

お客様に情報を伝えたいときは、疑問文を使うことも有効な手段です。

多くの方は疑問文を見ると、自発的に答えを考えます。

たとえば、「お肌のシワ、気になりませんか?」といった疑問文を見たとき、気になる・ならないを考えたと思います。

ほとんどの商品やサービスには、困りごとを解決できる機能が搭載されているものです。

そのため、困りごとを言語化することでキャッチコピーとするといった考え方ができます。

 

ターゲットを絞る

特定のお客様に訴求するためには、年齢や性別、地域といったターゲットを絞ることも有効です。

その際のキャッチコピーには「〇〇歳の方必見!」や「〇〇市にお住まいの方限定」といった文言を使うことができます。

ターゲットを絞ることによって、課題を抱えている方を集客しやすくなるといったメリットを得られます。

 

おわりに

本記事では、消費者の行動心理を考慮したチラシの作り方をご紹介しました。

チラシに有効な行動心理にはプロスペクト理論やAIDA(AIDMA)、カクテルパーティ効果などが挙げられます。

興味があるお客様を集客するために、行動心理を利用してはいかがでしょうか。

 

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タグ : チラシ 印刷 消費者心理
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