チラシを印刷する際はロジックツリーを活用して効果を高めよう
2023.10.08チラシ印刷チラシを印刷する際、誰に・どのような情報を知ってもらい・何をしてもらいたいのかといった軸を持つことが重要です。
何となく制作したチラシは訴求や情報が薄いため、収益の向上にはつながりにくいでしょう。
また、配布したチラシがどのような効果を与えたのか、収益にどのような影響があったのかを知ることで改善が期待できます。
本記事では、チラシを印刷する際に活用できるフレームワークのひとつである、ロジックツリーについて解説します。
ロジックツリーとは?
ロジックツリーとはロジカルに原因や解決方法を考えることができるフレームワークで、ビジネスシーンなどで活用されています。
「売り上げを上げる」「商品を知ってもらう」といった漠然とした課題は、どのような問題があるのかが見えにくいものです。
漠然とした課題に漠然とした回答や実践方法で作業を行うと、思ったような収益が得られなかったりマイナスになったりします。
ロジックツリーを使うことで、さまざまな観点から課題を分解し、ロジカルに原因や解決方法を考えることができます。
下記、ロジックツリーの種類です。
要素分解に関するロジックツリー(Whatツリー)
多くの問題には、発生することとなった箇所やその問題が及ぼす範囲や影響などがあるものです。
要素分解に関するロジックツリーでは、問題の発生箇所や規模などを特定することが主目的となります。
一見解決が不可能に見える問題でも、細かく要素を分解していくことで解決方法を見出すことができます。
原因追及に関するロジックツリー(Whyツリー)
原因に関するロジックツリーは、その問題が発生する原因を特定するために用います。
さまざまな原因を書き出すことで根本的な問題を発見することができ、対策も練りやすくなります。
問題のほとんどは解決可能なものであることから、問題の細分化によって解決を目指しましょう。
問題解決に関するロジックツリー(Howツリー)
要素を分解し、原因を追及したあとは問題解決に関するロジックツリーを作成しましょう。
解決したい問題の改善点を明確にすることで、それに伴う作業の優先順位をつけることができます。
全体に与える影響が少ない問題よりも、大きな問題を解決する方が改善しやすいため、優先順位をつけることは重要な作業です。
KPIツリー
KPI(Key Performance Indicator:重要業績評価指標)とは、設定した目標を達成するために重要な業績評価の指標です。
目標を達成するためには阻害する要素や問題を洗い出し、解決方法を見出す必要があります。
KPIツリーでは要素や問題を洗い出したうえで、優先順位を決定して解決に臨むことが目的です。
ロジックツリーの正しい使い方
こちらでは、ロジックツリーの正しい使い方をご紹介します。
MECEを徹底する
MECEとは、下記4つの要素で構成されるもので、モレなく・ダブりなくの状態を指すものです。
- Mutually:相互に
- Exclusive:重複せず
- Collectively:全体として
- Exhaustive:漏れがない
問題を上げたり抽出したりする際、よく見てみると「同じようなものじゃないか?」というものがあります。
この状態はMECEができている状態とはいえず、ダブっている状態であるといえます。
下記、MECEだといえる分類です。
- 性別
- 年齢
- 収入
- 従業員の役職
- 職業 など
ビジネスに関するロジックツリーを作成する際、下記のように分類することができます。
売り上げが低い要因
粗利額が低い要因
時間がかかっている作業 など
ロジックツリーを使う際、連想ゲームのようにさまざまな情報を抽出することができます。
しかし、多くの要素を抽出すると本質からズレてしまったり、似たような要素が出てしまったりします。
そのため、ロジックツリーを作成する際は過度な抽出を控えつつ、モレなく・ダブりなくのMECEを意識しましょう。
問題の定義を明確にする
ロジックツリーを作成する際、前提条件となる問題定義が明確になっていない場合、ロジックツリーが崩壊してしまいます。
たとえば「収益を上げる」という課題を建てる場合、人によっては売り上げや粗利といった、異なる要素を連想することがあります。
掲げる目標によって実施する行動が異なるため、問題の定義は必ず明確にしなければなりません。
多少売り上げを下げても利益を上げるのか、多少利益を下げても売り上げを上げるのかといった、戦略に関わることがあります。
そのため、ロジックツリーを作成する際は明確に問題を定義しましょう。
行動を明確にする
ロジックツリーを作成する方のなかには、作成して完了してしまう方がいらっしゃるものです。
しかし、ロジックツリーに関わらずビジネスのフレームワークは実践しなければ真価を発揮せず、意味がないものになります。
そのため、ロジックツリーの最後の箇所は行動になるように書き出していかなければなりません。
行動になっていることでやることが明確になり、作業者は行動をしやすくなるものです。
特に、経営者や管理職は問題を出したあとは解決のために部下へ指示しなければならないため、行動を示すことが重要です。
これらを意識して、主となる問題から徐々に細分化していき、具体的なアクションプランを作成していくことが目的となります。
先述した通り、ロジックツリーで重要なことは洗い出した課題と解決方法を実践することです。
実施したアクションに大きな成果がなかった場合、新たなプランを策定して実施します。
これらを繰り返すことで、主となる問題を解決することができます。
チラシへの活かし方
これまでは、ロジックツリーについてご説明してまいりました。
こちらでは、ロジックツリーをチラシに活かすための方法をご紹介します。
反響数を増やしたいとき
チラシにおける反響数とは、電話や問い合わせといったお客様からのアクションの数を指すものです。
チラシの目的には認知拡大や商品・サービスの購入など、さまざまな目的があります。
これらの目的を忘れてチラシを作成してしまうと、期待しているような成果を得ることが難しくなるでしょう。
反響数を増やしたいとき、下記の方法が挙げられます。
配布エリアを選定する
チラシに商品やサービスを掲載する際、対象となるターゲットが決められているものです。
一般家庭向けのものや高所得者向けのものまで、対象となるターゲットにはさまざまなものが含まれています。
チラシを配布する際、成果を改善したいときは対象となるターゲットが住むエリアに絞ることで、改善が期待できるでしょう。
配布枚数を増やす
ターゲットの収入や家庭状況などを問わず、多くの方に認知してもらいたい場合は配布枚数を増やすことが有効です。
しかし、日によってはほかの業者も配布枚数の多少があったり、チラシを受け取った読者が見る時間帯があったりします。
そのため、ただ配布枚数を増やすだけではなく、配布日時を検討することが重要となります。
ターゲットを絞る
先述の通り、チラシに掲載する商品やサービスには対象となるターゲットがいらっしゃるものです。
しかし、これまでの実績を確認すると意外な年齢や所得の方からの受注・問い合わせが多いといった発見があることがあります。
そのため、チラシの効果を改善する際はこれまでの実績を参照してターゲットを再選定することも重要な改善方法です。
デザインを再考する
チラシをデザインする際は、商品やサービスの画像だけではなくキャッチコピーや説明文などを記載することでしょう。
しかし、同じ内容が記載されているチラシでも、若干の変更を加えることで成果が大きく改善することがあります。
チラシのデザインを検討する際、下記の内容をロジックツリーに落としてみましょう。
- ターゲットに合ったカラー
- 告知する内容を変える
- メインビジュアル
- キャッチコピー
- 視線の動き・導線設計
少し工夫を加えることによって、チラシからの反響率が改善されたという事例があります。
そのため、過去に作成したチラシの反響率を参考として、改善点を検討することが重要です。
おわりに
本記事では、チラシ作成の際に活用できるロジックツリーについて解説しました。
ロジックツリーはロジカルに原因や解決方法を考えることができるフレームワークで、ビジネスシーンなどで活用されています。
WhatやWhy、How、KPIなどロジックツリーにはさまざまな種類が含まれており、多角的に考えることが可能です。
チラシ作成の際には反響数を増やしたいときやデザインを再考する際などに活用することができます。
ロジックツリーは比較的容易に作成できるフレームワークではありますが、不要な情報が出てしまいがちであることから、情報の選択が重要です。
課題や問題があいまいな状態のときは、ロジックツリーに落とし込んで考えてみてはいかがでしょうか。
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