チラシ印刷の際に使用する紙は使い方によって選ぼう

2023.12.03チラシ印刷

チラシに使用する紙

チラシは不特定多数の方に配布する紙媒体で、商品や企業の認知度向上を図るマスマーケティングのひとつです。

「散らすもの」という言葉が語源になっている通り、ほかの印刷物よりも印刷枚数が多くなる傾向にあります。

問い合わせや、契約数増加のためにはデザインにもこだわる方がいらっしゃいますが、実は用紙も重要な要素です。

本記事では、使い方別に見るチラシの紙の選び方をご紹介します。

チラシ印刷に使われる主な印刷用紙

チラシ印刷に使われる主な印刷用紙一般的に、チラシ印刷には下記のように「マット紙」「コート紙」「マットコート紙」が選ばれる傾向にあります。

マット紙

マット紙とは、表面に光沢が出ないようにツヤ消し加工が施されている紙を指します。

触ってみると少しざらざらとしており、全体的に落ち着いた仕上がりになります。

後述するコート紙やマットコート紙よりも色がややくすんで表現されます。

また、ほかの紙よりも光沢が抑えられていることから、視認性が向上するため文章が読みやすくなる特徴があります。

多くのチラシにはイラストや商品画像だけではなく、価格や商品説明といった文章が記載されています。

チラシは一目で興味を持ってもらい、じっくりと読んでもらって収益につなげるための販促ツールです。

そのため、チラシには必要最低限の情報を記載しておかなければなりません。

短時間で読者の興味を引くためには、デザインだけではなく視認性の高さが重要となります。

コート紙は光の反射が抑えられるため、読みやすいチラシに仕上げることができます。

 

コート紙

コート紙について

コート紙は表面にツヤ出し加工が施されており、ツルツルとした触り心地が特徴の紙です。

先述したマット紙よりもはっきりとした色で演出することができるため、デザイン重視のチラシに使われます。

発色性が高いことから、印刷機によっては写真やイラストが現物に近い色になります。

チラシのなかには、魅力的に見せるために色に強いこだわりを持たなければならないものが含まれます。

旅行会社の場合、お客様に対象となる旅先へ「行きたい!」と思ってもらうことが重要です。

また、食品の情報が記載する場合は鮮度やおいしさを演出する必要があります。

そのため、これらの業界にとってチラシの発色は収益を左右する大きな要因であるといえます。

 

マットコート紙

マットコート紙はマット紙とコート紙の中間程度の光沢を持つ紙で、高級感を演出することができます。

コート紙のほうが発色は強いですが、紙の白色部分をキレイに演出でき、肌触りも落ち着いていることが高級感の要因です。

チラシに記載している情報を明確に表現する方法として、余白を多く設けるというものがあります。

企業で使用するプレゼン資料も、1ページに複数の情報を記載せずに最も伝えたいことだけを記載することがあるでしょう。

このように、余白を利用して伝えたいことを強く表現する効果を「ホワイトスペース効果」といいます。

先述の通り、マットコート紙は白色部分をキレイに表現できる特徴があるため、ホワイトスペース効果と好相性です。

当社サービスページ「用紙の種類について」

(https://www.iropuri.com/guide/technical/paper/pe001.html)

 

紙の選び方

紙の選び方こちらでは、チラシ印刷に使用する紙の選び方をご紹介します。

サンプルは必ず確認しておこう

印刷業者によっては、業者が事前に用意していたりお客様のオーダーに沿って作成したりするサンプルがあります。

ネット印刷の場合、同じ内容をオーダーしても業者によって仕上がりが異なることがあるものです。

サンプルを確認せずに、いきなりオーダーをしてしまったことによってイメージとは異なるチラシが納品されることになります。

別の業者に依頼すると、高額な費用を何度も支払わなければならないため、収益を圧迫してしまいます。

このように、仕上がりイメージを具体化するために、サンプルを用意している企業には必ずサンプルをもらうようにしましょう。

手元に届いたサンプルは大切に保管しておくことで、今後も確認することができます。

業者にサンプルを依頼する際、肌触りや発色などを確認するため、複数種類のサンプルを取り寄せておくことをおすすめします。

 

印刷用紙と重さ

紙にはさまざまな厚さがあり、同じ表面加工を施しても耐久性などが異なります。

耐久性を上げるためには紙を分厚くすれば良いですが、それではコストが高くなったり読者が持ちにくかったりします。

一方、紙を薄くすると低コストで大量に印刷ができる一方、耐久性が低くなるため破れやすくなります。

そのため、ほとんどのチラシは下記の紙を使用しています。

70kg

紙の厚さはmmでも表示されますが、多くの場合1,000枚あたりの重量を表したkg単位で表示されます。

70kgの場合、1枚あたりの紙の重さは70kg÷1,000枚=0.07kg=70gになります。

こちらの紙の厚さはコピー用紙とほぼ同じ厚さであり、多くの方になじみがある厚さでしょう。

90kg

90kgの紙はコピー用紙よりも少ししっかりとしており、チラシだけではなくイベントのフライヤーなどにも用いられています。

70kgよりも分厚くなったことで耐久性が向上し、手に取った方にしっかりとしたという印象を与えることができます。

印刷部数は少なくなりますが、エリアを絞るなど枚数を減らす方にとっては大きな問題にならないでしょう。

 

紙を選ぶ際の注意点

紙を選ぶ際の注意点下記にて、チラシ印刷時に使用する紙を選ぶ際の注意点をご紹介します。

何を一番伝えたいのかを明確にする

一言でチラシといっても、目的や商品・サービス、デザイナーなどによってデザインが異なります。

チラシをデザインする際は、読者に何をしてほしいのか、どのような状態になってほしいのかといった目的が必要です。

目的が明確ではないチラシは記載内容やデザインがあいまいになってしまい、反響は少なくなるでしょう。

効果的に反響を集めるためには、チラシを作成する際に何を一番伝えたいのかを明確にしなければなりません。

目的が明確になっていると、使用する表面加工や紙の厚さなどが異なります。

文章が多めのチラシにはマット紙を使用し、写真が多いチラシの場合はコート紙を使う方が多いです。

 

配布方法から考える

印刷したチラシは、下記の方法でお客様の手元に届きます。

  • マンションや一軒家などに設置されているポストにチラシを投函する「ポスティング」
  • 朝刊や夕刊の間に挟んでお客様に配布する「新聞折り込み」
  • 展示会や商談会などイベントでの配布
  • 複数の書類と同梱して送付する「ダイレクトメール」など

配布方法によって、最適なチラシの加工や厚さなどを選ぶことで、ノープランのときよりも有効に働いてくれます。

たとえば、ダイレクトメールを使用して配布する場合、内容物を圧迫しないように70kgの紙を使用するなどです。

一方、街頭配布やポスティングの際には立ちながら読む可能性を考慮して、90kgの厚みをおすすめします。

また、ポスティングの際にはチラシに記載している商品やサービスのターゲットがポストを確認する時間に配布することも有効です。

 

おわりに

本記事では、チラシ印刷の際に使用する紙の使い分け方についてご説明しました。

表面の加工方法にはマット紙やコート紙、マットコート紙などが含まれています。

業者に印刷を依頼する際にはサンプルを必ず確認したり、印刷用紙と重さを検討したりしましょう。

チラシの紙を選ぶ際には、何を一番伝えたいのかを明確にすることや配布方法から考えることが重要です。

これからチラシを用いてプロモーションを行う際は、目的をブラさないように注意しましょう。

 

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タグ : チラシ 印刷 選ぶ
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