PDCAサイクルを行うことで印刷後のチラシを改善しよう
2022.04.30チラシ印刷企画から印刷を行い、対象者への配布が完了したら次のプロモーションに着手する方もいると思います。
次のプロモーションを行う際に、過去の成功や失敗例を活かせていますでしょうか。
本記事では、PDCAサイクルを行うことによる印刷後のチラシを改善する方法についてご説明します。
PDCAサイクルとは?
PDCAサイクルとは、継続的な品質改善を行うための考え方のひとつであり、Plan(計画)、Do(実行)、Check(評価)、Action(改善)の4つの要素に分類できます。
1950年代にW・エドワーズ・デミングという方が提唱した考え方で、本来は商品の品質管理を行うためのものでした。
その考えがさまざまな業界で使うことができたため、人事の評価方法や印刷物の改善などにも用いられるようになりました。
印刷業界における成果指標には「反響率」「問い合わせ率」などが含まれます。
それらの割合を上げるために、計画から実行、評価、改善を行うPDCAサイクルが印刷業界でも取り入れられています。
印刷業界におけるPDCAサイクル
こちらでは、印刷業界におけるPDCAサイクルについてご説明します。
Plan(計画)
「反響率:〇%」や「問い合わせ数:〇件」といった目標を立てるフェーズです。
計画段階では各担当者がやるべきことやゴールといった、明確な目標設定が重要となります。
目標を立てる際には、下記のような5W1Hのフレームワークに当てはめると作業担当者ややるべきタスクが明確になります。
Why
チラシの配布目的や、成果要因を決定します。
When
いつチラシを配布するのか、いつデザインを完成させるのかといった期限を決定します。
Who
チラシを配布するターゲットや作業者を決定します。
Where
チラシを配布するエリアを決定します。
What
何をプロモーションするのか、テーマやコンセプトなどを決定します。
How
予算(How much)や発行部数(How many)などを決定します。
Do(実行)
計画した内容を実行するフェーズです。
作業者は計画段階で決定したアクションのみを行うため、作業に集中しやすい点がPDCAのメリットのひとつと言えます。
そのため、実行時の注意点は計画通りタスクを遂行することが挙げられます。
Check(評価)
実行後のアクションを評価するフェーズです。
評価基準は計画のフェーズで決定した成功要因を達成できているかどうかになります。
達成ができていた場合はより高い目標を設定してそれを達成するにはどうすればいいのか、達成できなかった場合はなぜ達成できなかったのかを考えます。
改善ポイントとしてはターゲットや配布エリア、チラシへの記載内容などさまざまです。
改善の際には成果を明確にするため、複数個所を改善するのではなく1ヶ所ずつ改善をすることをおすすめします。
Action(改善)
評価段階で得た学びを活かして、継続すべき行動と改善すべき行動を検討し、実行に移すフェーズです。
PDCAサイクルは性質上、少しずつ改善を重ねて目標を達成する考え方であるため、中・長期的なプランニングが必要です。
そのため、計画自体に大きな変更を加えるのではなく、計画、実行から評価段階で得た改善点を活かし続けることが重要です。
PDCAサイクルをまとめると、達成・未達成にかかわらず成果を改善し続けることができる考え方であると言えます。
PDCAサイクルのメリット・注意点
こちらでは、PDCAサイクルのメリットとデメリットについてご説明します。
メリット
PDCAサイクルには「目標が明確になる」「行動に集中できる」「課題が明確になる」といったメリットが含まれます。
計画段階で目標や行動を設定するため、途中で忘れてしまうことがある目標から逸れることがありません。
行動についても目標を達成するために計画した行動のみをするため、余分な行動を取らず目の前の作業に集中することができます。
評価段階では達成・未達成の要因を検討するため、課題が明確になる点もメリットであると言えます。
改善を行う際も、評価段階で考察したものが要因なのかどうかを実践することで検証することができるため、今後のプロモーションにも活用することができます。
注意点
PDCAサイクルを行う際の注意点には「正しい目標が設定できていない」「検証で終わってしまう」「数値化できない評価基準を設ける」といった点が挙げられます。
あいまいな目標を設定してしまうと、その後の行動や効果検証が正しく実施できないため、明確に評価をすることができる定量目標で設定しましょう。
おわりに
本記事では、PDCAサイクルを行うことによる印刷後のチラシを改善する方法についてご説明しました。
PDCAサイクルとはPlan(計画)、Do(実行)、Check(評価)、Action(改善)の4つの要素に分けられる考え方で、目標の達成・未達成にかかわらず成果改善を繰り返すことができる点が特徴です。
チラシは印刷・配布して終了ではなく、行動から得た学びを活かすことが重要です。
なかなかチラシの成果が上がらないと感じた企業や担当者は、過去のチラシの成果を評価してみてはいかがでしょうか。
最新記事 by いろぷりこらむ編集部 (全て見る)
- マーケティングにおけるデザインの重要性|必要性や役割について解説 - 2024年9月15日
- O2Oマーケティングとは?チラシなど印刷物の役割は終わる? - 2024年9月15日
- 文字化けとは?印刷前にデータは必ず確認しておこう - 2024年8月11日