冊子を印刷・製本する際には何枚までホチキスで止められる?

2022.09.03冊子印刷

何枚までホチキスで止められるのか

製本の際にホチキスを用いることがありますが、枚数が多くて綴じられなかった、といった経験がある方もいらっしゃると思います。

本記事では、冊子を印刷・製本する際にホチキスで止められる紙の枚数を解説します。

 

ホチキスを使用する製本方法

ホチキスを使用する製本方法には、平綴じと中綴じの2種類があります。

 

平綴じ

用紙の端から5mmほどの部分を綴じしろとしてホチキスで止める製本方法で、レポートや企画書、コピー本などさまざまな冊子を製本する際に使われます。

枚数によっては家庭用のホチキスでも綴じることができる一方で、本の中心部である「ノド」が見にくくなるため、写真やイラストなどの製本には不向きの製本方法です。

 

中綴じ

2つ折りにした紙の折り目に合わせて、背の中央部分をホチキスで綴じる製本方法です。

中綴じによってつくられる冊子にはパンフレットやカタログ、写真集などが挙げられます。

本を大きく開くことができるため、ノドの部分も確認がしやすい特徴を持ちますが、家庭用のホチキスでは製本することができない製本方法です。

 

ホチキスで止められる用紙の枚数

ホチキスで止められる用紙の枚数

下記、ホチキスの規格と綴じられる紙の枚数の一例です。

紙の厚さによって枚数が異なる点には注意が必要です。

ホチキスの規格(幅×長さ) ※mm表記 綴じられる紙の枚数
8.4mm×5mm 2~20枚
11.5mm×6mm 2~30枚
11.5mm×10mm 30~75枚
8.4mm×5mm 2~40枚
8.4mm×10mm 2~80枚
11.5mm×10mm 30~70枚
11.5mm×13mm 50~110枚
11.5mm×17mm 110~170枚
11.5mm×20mm 150~200枚
11.5mm×24mm 200~240枚

 

ホチキスを使用する製本方法のメリット・デメリット

ホチキスを使用する製本方法

こちらでは、ホチキスを使用する製本方法である平綴じと中綴じのメリットとデメリットをご紹介します。

 

平綴じ

用紙のフチをホチキスで止める平綴じには、下記のようなメリットとデメリットがあります。

 

メリット

平綴じ製本のメリットとしては、用紙のフチを止めるだけのシンプルな製本方法であるため、印刷業者に依頼した際も短納期で納品してくれることが挙げられます。

また、平綴じは比較的丈夫な製本方法であるため、バラバラになりにくいといった点もメリットと言えます。

 

デメリット

平綴じ製本のデメリットとしては、性質上ページが完全に開ききらないことが挙げられます。

そのため、ページの中央になる(ノドにあたる)部分には何も記載しないように工夫する必要があります。

 

中綴じ

二つ折りにした用紙の中央をホチキスで止める中綴じには、どのようなメリットとデメリットがあるのでしょうか。

 

メリット

中綴じ製本は二つ折りにした部分をホチキスで綴じているため、ページを目いっぱい開くことができます。

そのため、綴じ部分のギリギリまで印刷をすることができるだけではなく、ページを開いたまま机においても開きっぱなしの状態にすることができます。

また、中綴じ製本は性質上、総ページ数が8ページ以上の4の倍数であれば、少ないページ数で製本することができます。

 

デメリット

中綴じ製本のデメリットとしては、ページによってズレが生じてしまうことがある点です。

ページのサイズはすべて同じなため、紙の厚みで内側の綴じ部分の位置がズレてしまい、その部分だけ内側からはみ出してしまいます。

また、背表紙が無いため、本棚に並べても見映えがせず、視認性が低い点もデメリットと言えます。

 

おわりに

本記事では、冊子を印刷・製本する際にホチキスで止められる紙の枚数を解説しました。

ホチキスを使用する製本方法には平綴じと中綴じがあり、それぞれメリットやデメリットがあります。

また、使用するホチキスによって止められる紙の枚数が異なります。

製本する冊子の種類により、最適な製本方法を選びましょう。

 

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タグ : ホチキス 冊子 印刷
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