季節ごとのパンフレットの作り方や配布までのスケジュールを解説
2023.08.06パンフレット印刷パンフレットのなかには、季節商品やシーズン限定のサービスを記載しているものがあります。
季節に合わせた情報を記載することで、季節要因で収益が変動する商品やサービスでも効率よく販売することができます。
しかし、パンフレットに季節感を出すためには、どのようなポイントに注意すれば良いのでしょうか。
本記事では、パンフレットに季節感を出すための作り方や、配布までのスケジュールについて解説します。
パンフレットに季節感を出すには?
パンフレットに季節感を出すためには、下記のように「色」「イラスト」「季節の良さを表現する文言」が重要です。
色
色は読者に対して、さまざまな感情を掻き立てる要素のひとつです。
たとえば、赤色を見たときに、下記のようなイメージを持つ方がいらっしゃるのではないでしょうか。
- 熱い
- 炎
- 注意
- 熱血
- 活発
季節を表現する際にも、色はさまざまな要素で盛り込まれています。
たとえば、夏に関する商品を掲載する際、赤や黄色といった暖色を使ったり、青や紫といった寒色を使ったりすることが挙げられます。
暖色を使用すると熱そうなイメージを持たせ、寒色を使用すると涼しそうなイメージを読者に持たせることができます。
そのため、読者に商品やサービスに対してどのようなイメージを持ってもらいたいのかを検討する必要があります。
一方、暖色や寒色で統一すると、伝えたいことが伝わらないのでは?と言う方がいらっしゃいます。
結論として、色の正しい組み合わせというものは存在せず、企業やデザイナーによって異なります。
しかし、美しい見た目のチラシを作成するためには、下記のようなポイントを押さえておくことをおすすめします。
- コントラスト
- ベースカラー:メインカラー:アクセントカラー=75:20:5の比率
- 色数
参考:当社コラムページ「コントラストが効いている色使い|基本を押さえて印刷物を作成しよう」
イラスト
点や線など、さまざまな要素で表現されるイラストは読者に一目で季節を感じてもらうことができる要素のひとつです。
日本では1年を通して、季節ごとにさまざまなイベントや行事があるため、それに対応したイラストを使うのも有効です。
たとえば、1月は正月や成人式、2月はバレンタインや節分といったものが挙げられます。
また、イベントや行事だけではなく、その季節に応じたイラストも読者に季節を感じてもらえる要素として有効です。
春なら桜や新生活、夏なら太陽や海といった要素が、季節を感じさせるイラストだと言えます。
イラストのなかにはインターネット上に存在するフリー素材や、書店や家電店などで販売しているものなどさまざまです。
インターネット上のフリー素材は無料で使うことができますが、ほかの企業や店舗も使用する可能性があります。
一方、購入する場合は費用が発生しますが、フリー素材よりもクオリティが高いものや、独自性が高いものなどが用意されています。
パンフレットにイラストを掲載する際はどのようなデザインを掲載したいのかを考えておきましょう。
季節の良さを表現する文言
パンフレットを作成する際は、色やイラストだけではなく、記載する文字情報にも気を配りましょう。
多くの読者の目に留まるようなパンフレットには、読者をひきつけるような文言が使われているものです。
「○○%OFF!」や「今なら入会金○○円!」といった数値訴求は、読者の目を引く文言の一例だと言えます。
また、文言のなかには季節を利用したものも含まれており、読者の共感を得ることができます。
たとえば、夏に関する商品の場合、「○○で夏を乗り切ろう」や「海を一望できる○○」といったものが挙げられます。
季節を感じさせる文言を記載するためには、普段からさまざまな文章を読んでおきましょう。
なかには日常で使う言葉だけではなく、古語や小説などで使われているものがあるため、発見する楽しさがあります。
季節ごとのパンフレットの作り方
こちらでは、季節ごとのパンフレットの作り方をご紹介します。
春
春という言葉を聞いた方のなかには、下記のようなイメージを持たれる方がいらっしゃるのではないでしょうか。
- 桜
- 入学式・入社式
- 花見
- 新生活
- 出会い
多くの企業や学校では、4月から新生活や新学期が始まるため、このようなイメージを持つ方が多い傾向にあります。
そのため、春に関するパンフレットを作成する際は、下記のように色やイラスト、文言を採用してみましょう。
春を感じさせる色
春を感じさせる色は、やわらかい印象を与えるトーンのものが採用される傾向にあります。
たとえば、通常のピンクよりも少し薄めの桜色や、ハッキリとした緑よりも若草色といったものが挙げられます。
一方、子どもの日やひな祭りといった、子どもを対象とした商品やサービスに関するパンフレットには、ポップな色が使われることが多いです。
元気で明るいイメージを持たせられる色を使用することで、読者の購買意欲を掻き立てることができます。
春を感じさせるイラスト
春を感じさせるイラストには、先述した桜や入学式・入社式といったものが挙げられます。
イラストには春を感じさせる色が使われており、トーンやマナーを統一することでまとまりがあるパンフレットを作成できます。
一方、フリー素材は多くの企業や店舗が使用しているため、少しチープに感じてしまう読者がいらっしゃいます。
ほかのパンフレットと差別化を図りたい方は、イラストを選ぶ際は独自性が高いものを選んでみましょう。
春を感じさせる文言
下記、春を感じさせる文言の一例です。
- 春うらら
- 桜が咲く
- 新生活
また、これらだけではなく、俳句などに使われる「季語」もおすすめです。
夏
夏は四季のなかでも、最も活発なイメージを持たれる方は多いのではないでしょうか。
下記、夏をイメージさせるものの一例です。
- 夏休み
- 海
- 山
- レジャー・キャンプ
- お祭り
学生には夏休みがあり、旅行に出かけるご家族が多いことから、アクティブなイメージを持たれていると考えられます。
夏を感じさせる色
夏は赤・青・黄色といった、やわらかな色が使われる春と比べてポップでハッキリとした色が使われる傾向にあります。
しかし、赤や黄色といった暖色を使用すると、「暑苦しい」といった印象を持つ方がいらっしゃいます。
そのため、視覚的に涼しくなってもらうことを目的として、青や紫といった寒色を使う企業や店舗もあります。
夏を感じさせるイラスト
夏を感じさせるイラストには、先述の通り海や山、お祭りといったものが含まれます。
また、お祭りのなかには金魚すくいやかき氷、浴衣といった要素が含まれているため、選択肢が多いと言えるでしょう。
さまざまなイラストが存在するなかで、自社のサービスに適したものを採用することで多くの読者の目を引くことができます。
夏を感じさせる文言
夏っぽい言葉には、下記のようなものが挙げられます。
- 納涼
- 暑さを吹き飛ばす
- 青い空・青い海
いずれも暑さや気温に関するものが多く、暑さ対策として○○をするといった訴求をする企業や店舗は多いものです。
秋
夏の酷暑が終わり、過ごしやすい季節である秋には、下記のようなイメージを持つ方が多いものです。
- サンマ
- 紅葉、紅葉狩り
- マツタケ
- ハロウィン
- 運動会
特に、近年ではハロウィンは社会的なブームを巻き起こしているイベントであり、多くの企業や店舗で採用されています。
秋を感じさせる色
秋を感じさせる色は、夏と比べると少しトーンを落とし、暗くしたものが採用される傾向にあります。
茶色やベージュ、オレンジといった落ち着いた暖色系が使われるパンフレットを目にされたことがある方もいらっしゃることでしょう。
自然の景色にもこれらの色が見られるようになることから、秋を感じる要素のひとつだと言えます。
秋を感じさせるイラスト
秋を感じさせるイラストには、紅葉やサンマといった自然界のものが多く採用されています。
人物のイラストを使用する際、半袖や長袖といった、ファッションに注意しましょう。
一言で秋と言っても、9月と11月では気温が異なるため、パンフレットの配布時期に遭ったものを選ぶことが重要です。
秋を感じさせる文言
秋には食欲やスポーツ、読書といったさまざまな行動に関連付けられるため、下記のように幅広い訴求ができる季節だと言えます。
- スポーツの秋
- 食欲の秋
- 読書の秋
これらの文言を使って、読者の購買欲を掻き立てましょう。
冬
冬は年の暮れであり、新年の準備などを行う多忙な季節でもあります。
企業勤めの方は年末のご挨拶に出たり、一人暮らしの学生の方は里帰りをしたりします。
下記、冬に関するイメージです。
- 雪
- こたつ
- クリスマス
- 正月
- 寒い
冬を感じさせる色
冬という言葉を聞いた方のなかには、白・紫・水色・赤といった色を連想する方が多いようです。
赤×白はクリスマスを連想させ、白×水色は雪景色を連想させる組み合わせと言えます。
暖かいイメージを持ってもらいたいのか、季節を楽しんでもらいたいのかによって色を選びましょう。
冬を感じさせるイラスト
冬を感じさせるイラストには、サンタクロースや雪だるま、雪の結晶、鏡餅などが含まれています。
地方によっては雪が降らない場所がありますが、多くの日本人は「冬=雪が降る季節」の認識だと考えられます。
シンプルなデザインでも、雪を追加することで一気に冬感を増すことができるでしょう。
冬を感じさせる文言
冬を感じさせる文言には、「年末」や「大晦日」といった、1年を締めくくるような言葉が多い傾向にあります。
そのため、「来年に向けて買い忘れはありませんか?」といった文言で、購買欲を掻き立てる企業や店舗が多くあるものです。
納品スケジュール
一般的に、パンフレットは3ヶ月前から準備を始めれば良いとされています。
下記、パンフレット製作の大まかな流れです。
- 掲載内容の決定
- データ作成
- 確認
- 印刷会社の選定
- 印刷を依頼
- 納品
特に、データ作成には多くの時間を要するため、少し余裕を持ったスケジュールで臨むことをおすすめします。
以上より、季節のパンフレットを製本する際は、その前の季節から取り組んでおく必要があります。
おわりに
本記事では、季節ごとのパンフレットの作り方をご紹介しました。
日本には春夏秋冬といった四季があり、それぞれに特徴があることから、多くのパンフレットに利用されています。
パンフレット製作は3ヶ月程度の時間を要することから、前の季節から製作を始めておく必要があります。
季節感があるパンフレットを製作して、読者の購買欲を掻き立てましょう。
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