名刺を印刷する際に使用する紙やデザインのコツなどをご紹介
2023.11.12名刺印刷名刺は小さな紙に自社の情報や名前などが記載されたビジネスツールで、初対面の相手に渡して名前を覚えてもらうために必要です。
さまざまな方法で印刷することができる名刺を、ネット印刷でオーダーする際にはどのようなポイントをおさえておく必要があるのでしょうか。
本記事では、ネットで名刺の印刷をオーダーすることについて解説します。
名刺とは?
名刺とはビジネスの場で用いられる小さなカードのことを指し、下記のような情報が記載されます。
- 名前
- 会社名
- 所属・肩書き
- 住所
- 電話番号
- 携帯電話番号
- メールアドレス
名刺の目的は、初対面の相手に自社の情報と自分の名前を覚えてもらうことで、企業によっては独特な形やデザインの名刺が印刷されています。
また、近年ではSNSアカウントや会社のホームページに遷移するQRコードなど、さまざまな情報が記載されるようになりました。
名刺に求められるクオリティ
名刺を受け取った後は連絡の際などに確認・使用するため、高い耐久性や汚れにくさが求められます。
耐久性が低い紙の場合、何度も使用していると破れてしまいます。
また、汚れやすい紙を使用した場合、汚れの付着により記載した情報が見にくくなります。
そのため、ビジネスにおいて重要な役割を持つ名刺には、できるだけ高い品質の紙を使うようにしましょう。
名刺のサイズや紙の種類
こちらでは、一般的な名刺のサイズや使われる紙の種類をご紹介します。
名刺のサイズ
日本で使われる名刺には幅×高さ=91mm×55mmが用いられることが多い傾向にあります。
しかし、現在では相手の記憶に残りやすいよう、さまざまなデザインやサイズの名刺が印刷されるようになりました。
なかには二つ折りのものや、長方形ではないものなどもあり、今後も多様化が考えられます。
紙の種類
こちらでは、名刺を印刷する際に使用する紙の種類をご紹介します。
光沢紙
表面に光沢がある紙で、ツルツルとした感触が特徴的な用紙です。
特殊な薬品を塗っており、あざやかに印刷することができるため、写真や色を多く使う名刺に向いた用紙だと言えます。
マット紙
ツヤ消し加工を施した紙で、光の反射が少ないことから印刷された文字が読みやすいことが特徴的な用紙です。
マット紙は視認性が高いため、文字情報が多くなる傾向にある名刺に向いています。
ケント紙
少しざらついた感触を持つ用紙で、落ち着いた風合いが特徴的です。
名刺を受け取った方によってはメモ代わりに情報を記載することがあるため、ケント紙も名刺に向いた用紙であると言えます。
マットコート紙
マットコート紙は表面のツヤがおさえられており、肌触りがサラサラとした質感の用紙です。
光沢紙のようにツルツルとしていて光を反射することがなく、マット紙のように視認性が高い特徴があります。
しかし、質感はマット紙よりもサラサラとしているため、マット紙と光沢紙の中間にあるような紙だといえます。
手に取った感触や肌触りにクセがないことから、多くの名刺はこちらのマットコート紙を使っています。
紙の厚さ
紙の厚さは1,000枚集めたときの重さを指すもので、重くなるほど1枚あたりの紙が厚くなるということになります。
名刺は薄すぎるとチープな印象を与え、厚すぎると持ち運べる量が少なくなってしまうため、適度な厚さで印刷することが重要です。
下記、一般的な名刺に用いられる紙の厚さです。
165kg
165kgは薄手の名刺に使われる紙の厚さであり、企業や人の感覚によっては少し物足りなく感じることがあります。
しかし、その分多くの枚数を持ち運ぶことがで切るといったメリットがあるため、こちらを採用する企業様もいらっしゃいます。
下記、165kgの紙が使われる、名刺以外の印刷物です。
- カード
- 折パンフレット
- 中綴じ冊子
- 無線綴じ冊子
- エコファイル
180kg
180kgの紙は官製はがきよりも若干薄い紙でありながら、一定の厚さを持っているためこちらも採用率が高い紙です。
165kgよりも厚くなっているため持ち運べる量は少なくなりますが、その分折れ曲がりにくくなっています。
下記、180kgの紙が使われている印刷物の一例です。
- カード
- ポスター
- 折パンフレット
- 中綴じ冊子
- 無線綴じ冊子
- ペーパーファイル
- ホルダー
- カレンダー
- うちわ
195kg
195kgは官製はがきよりも若干厚めの紙であり、名刺にボリュームや丈夫さが欲しい企業様に採用される紙です。
ほとんどの場合、先述した180kgかこちらの195kgが名刺に用いられます。
195kgの紙は、その厚さから下記のような印刷物にも用いられています。
- カード
- 無線綴じ冊子
225kg
225kgは名刺に用いられる紙のなかでは最も厚いサイズであり、個展のDMやポストカードなどにも採用されています。
ただし、ほかのサイズの紙と同じ枚数を印刷する際はコストと重量が高くなる点には注意が必要です。
下記にて、225kgの紙が使われている印刷物の一例をご紹介します。
- カード
- ポスター
- 無線綴じ冊子
- ペーパーファイル
- ホルダー
- ジャケット
- オフセットパッケージ
名刺をデザインする際のポイント
下記にて、名刺をデザインする際のポイントをご紹介します。
縦型・横型
名刺は縦に長い縦型と、横に長い横型に分類されます。
どちらが良い、ということはありませんが、アルファベットを多用する企業の場合は横型の方が読みやすくなります。
縦型の特徴
縦型の名刺にはほとんどの場合、縦書きの文字が採用されており、高い格式やスタイリッシュさを演出することができます。
そのため、信用や信頼を重視したい金融機関や士業の事務所などに採用される傾向にあります。
- 縦型名刺のメリット
先述の通り、縦型名刺には高い格式やスタイリッシュさといった印象を与えることができるメリットがあります。
ほかの名刺よりもスタイリッシュに見せたい方は明朝体や毛筆といった和風のフォントを採用することが多いです。
- 縦型名刺のデメリット
一方、縦型名刺は横幅が狭いことから、横長のデザインを採用している企業や事務所はレイアウトを検討しなければなりません。
そのため、後述する横長のデザインと比べるとレイアウトの自由度は低めであるといえます。
また、メールアドレスなどのアルファベットや横文字は記載のしにくさや視認性が下がる点もデメリットに含まれます。
横型の特徴
横型の名刺は縦型と比べると、レイアウトの自由度が高い点が魅力です。
また、名刺は両手で両端を持って渡すため、持ちやすい点も人気が高い理由に含まれます。
- 横型名刺のメリット
横型名刺はメールアドレスなどのアルファベットをそのまま記載しても、視認性を維持できる点がメリットとなります。
また、受け取った方が名刺を保管している場合でも、管理や探しやすいといった点もメリットといえるでしょう。
- 横型名刺のデメリット
横型名刺はデザインの自由度が高い一方、多くの企業が採用しているため埋もれてしまう可能性があります。
特に、シンプルなデザインの名刺はほかの名刺に埋もれやすいことから、デザインにひと工夫が必要です。
文字揃え
文字揃えには左揃え・中央揃え・右揃えの3種類があります。
一般的には左そろえが使われますが、デザインのバランスや記載事項によっては中央揃え、右揃えも用いられることがあります。
フォント
フォントは明朝体やメイリオなどの種類と、文字のサイズを決める必要があります。
フォントは統一したほうが読みやすくなり、文字のサイズは最も覚えてほしい社名や名前を大きくするなど、メリハリをつけるようにしましょう。
ネットで印刷をする際には業者が作成したテンプレートも用意されているため、それらを参考に作成することもできます。
また、ネット印刷を利用することで商談を行わず、オフィスで名刺を受け取ることができる点もメリットだと言えます。
主題を決める
名刺を作成する際に軽視されがちな点として、主題を決めることが挙げられます。
ほとんどの名刺には企業名や役職、電話番号といった情報が記載されているため、真似をして作成する方が多いものです。
しかし、ただ情報が記載されている名刺を配布しても、渡された側がアクションをしなければ意味がありません。
そのため、名刺のデザインを検討する際には、渡された相手がどのような行動を取ってほしいかを考えることが重要です。
たとえば、営業担当が名刺を配布する目的は新規で取引したいからであるため、電話番号を大きめに記載するなどが挙げられます。
連絡先の視認性が高い名刺はほかの名刺よりも視認性が高くなっていることから、連絡をいただく可能性が高くなります。
ほかにも、元気な会社というイメージを持ってほしい場合、明るい色を採用するなど、印象操作にも使うことができます。
このように、名刺はただ配布するだけの紙ではなく、自社や自信を売り込むプロモーションツールのひとつだといえます。
そのため、名刺のテンプレートがある企業でも、伝えたいことが変わることによってデザインを変えることがあります。
近年ではサービスなどを記載したURLを見てもらうため、QRコードを裏面などに記載する企業が多くなりました。
さまざまな技術の発展に並行して、名刺に使われる技術も日々進化しているといえるでしょう。
海外の名刺事情
近年の日本では国内の産業に行き詰まったり、新規顧客を発掘したりするために海外へ事業展開する企業が多くなりました。
その際にも名刺を配布することがありますが、実は日本と海外では名刺に関する文化が異なります。
日本における名刺は初対面時に配布する習慣があり、受け取り方や机の上への置き方などに配慮が必要です。
こちらでは、世界各国の名刺事情についてご紹介します。
欧米の名刺文化
欧米では名刺交換よりも、相手との握手が重要視されています。
名刺は連絡先を伝えるためのツールとして扱うため、取引の予定がない場合は交換をしないこともあります。
あくまでメモレベルであることから、日本のように名刺入れに入れなくても失礼にはなりません。
名刺よりも、相手から目をそらさず、笑顔で握手を交わすことが重視されています。
日本人のようにお辞儀をして目をそらしたり、力を入れない握手をしたりすると相手から信頼されません。
中国の名刺文化
中国では、対外的な仕事をしている方だけが名刺交換を行い、国内ではほとんど名刺を交換しません。
欧州と同様に、中国でも挨拶と握手を交わしてから名刺交換を行います。
中国の方と名刺交換をする際の注意点として、商談中に何度も名刺を見ないことが挙げられます。
何度も名刺を見ると「名前を覚えられない人」という印象を与えてしまい、信頼を損ねる可能性があります。
名刺をしまうタイミングは特に決まっていませんが、先述の理由から早めにしまう方が多いようです。
アメリカの名刺文化
アメリカでは名刺は「Business card」や「Social card」に分かれており、それぞれで用途が異なります。
Business cardは企業名や肩書きなどが記載されており、日本の名刺と同様の役割を持ちます。
一方、Social cardはパーティやプライベートシーンで使われるもので、社交性を広げることが目的です。
おわりに
本記事ではネット印刷を利用した、名刺の印刷についてご紹介しました。
会社情報や自身のことを覚えてもらうために使われる名刺には、耐久性や汚れにくさだけではなく、視認性が求められます。
さまざまなデザインで印刷されている名刺は、ネット印刷を利用することで自社に合ったデザインの名刺をオフィスで受け取ることができます。


最新記事 by いろぷりこらむ編集部 (全て見る)
- 読者の目を引くアイキャッチをデザインする際のコツをご紹介 - 2025年3月22日
- 不動産DMを成功させるために押さえておくべき印刷などのポイント - 2025年3月22日
- デジタル印刷とは?メリットやデメリットとあわせて特徴について解説 - 2025年2月8日