冊子に使用するソフトカバーとハードカバーは印刷や製造方法が違う?
2022.04.30冊子印刷単行本を作成する方にとって、多くの人の手に取ってもらうために表紙やカバーはこだわりたい方も多いでしょう。
冊子に使用するカバーには、ソフトカバーとハードカバーの2種類があります。
本記事では、冊子に使用するソフトカバーとハードカバーの印刷や製造方法の違いについてご説明します。
ソフトカバーとハードカバーの印刷や製造方法の違い
ソフトカバーとハードカバーは表紙を印刷するまでは同じですが、その後の製本工程が異なります。
下記にソフトカバーとハードカバーの特徴や製造方法についてご説明します。
ソフトカバー
ソフトカバーは表紙がやわらかく、本文の用紙と同じ大きさの紙を使用する、ハードカバーと比べて薄く軽い仕上がりになるカバーのことを指します。
ソフトカバーの製造方法は表紙の用紙で本文用紙を包み、サイズを統一するために本文と一緒に裁断されます。
一般的にソフトカバーはコミックや文庫本、ビジネス書などに使われます。
ハードカバー
ハードカバーはボール紙を上質紙に包んだ、本文用紙よりも大きく硬い質感を持つカバーのことを指します。
ハードカバーは厚みのあるボール紙にカバーとなる上質紙を貼り付け、糊や糸で綴じられた本文に接着することで製造されます。
耐久力や高級感があるハードカバーは写真集や文芸書、ビジネス書などに使われます。
ソフトカバーのメリット・デメリット
こちらでは、ソフトカバーのメリット・デメリットをご紹介します。
メリット
ソフトカバーの冊子はやわらかくて本文用紙と同じ大きさのため、持ち運びが便利で外出先でも読みやすい点がメリットのひとつです。
書店でも手に取りやすく、持ち運びやすいためどこでも読むことができる点はソフトカバーの魅力であるといえます。
また、ハードカバーとは異なり厚紙や皮革が不要なため、製造コストを安く抑えられる点も特徴です。
デメリット
ハードカバーに比べると、ソフトカバーは耐久性に劣る点がデメリットとして挙げられます。
ソフトカバーはやわらかい素材で作られているため傷がつきやすく、コーヒーや水といった液体をこぼしてしまうと本文のページにもしみ込んでしまうことがあります。
また、冊子全体の雰囲気についても、ソフトカバーはハードカバーに比べて重厚感や高級感が足りないような印象もあります。
いつでもどこでも持ち運びやすい点を活かせるものに使用しましょう。
ハードカバーのメリット・デメリット
こちらでは、ハードカバーのメリット・デメリットをご紹介します。
メリット
厚紙や本によっては皮革といった厚い素材が使われるため、高い耐久力を持つ点がメリットです。
子どもが読む絵本にも簡単に破ることができないように、ハードカバーがよく使われる傾向にあります。
また、ずっしりとした重厚感や冊子全体に高級感を持たせることもできます。
デメリット
ハードカバーはソフトカバーよりも製造コストが高くなる傾向にあります。
先述の通り、ハードカバーには厚紙や皮革が使われることが多いため、原価が高くなってしまいます。
また、どうしても分厚くなってしまうハードカバーは重くてかさばるため、持ち運びが不便な点もデメリットとして挙げられます。
おわりに
本記事では、冊子に使用するソフトカバーとハードカバーの印刷や製造方法の違いについてご説明しました。
ソフトカバーは表紙がやわらかく、本文の用紙と同じ大きさの紙を使用した、持ち運びやすい冊子です。
ハードカバーは硬い表紙を使用した、本文用紙よりも大きく硬い質感を持った高級感や重厚感を持つ冊子です。
それぞれの使用に適したカバーがあるため、どのような冊子を作るかによってカバーも検討しましょう。
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