【冊子印刷の知識】冊子の背表紙を作る方法について
2022.02.03冊子印刷小説やコミックを出版される方にとって、購入してもらうためには書店でお客様に手に取ってもらう必要があります。
多くの本を取り扱う書店では、お客様の手に取ってもらうために、「背表紙」にさまざまな工夫や情報が記載されています。
本記事では、冊子の背表紙を作る方法やコツについてもご紹介します。
背表紙とは?
冊子の背表紙とは、本棚に並べた時に見える、本の背の部分を指します。
先述の通り、書店においてお客様が本を手に取ってもらうため、背表紙にはさまざまな工夫や情報が記載されています。
背表紙に記載されるものの例としては、本の作者やタイトル、サブタイトルなどになります。
全ての本に背表紙があるわけではなく、ある程度のページ数がある本に取り付けられています。
本によってはコスト削減のために、背表紙に情報を記載しないこともあります。
しかし、手に取ってもらえる可能性を高めるためには、どのような本なのかをお客様に一目で理解してもらわなければなりません。
そのため、できるだけ背表紙にも情報を記載することをおすすめします。
背表紙の作り方
背表紙を作るには、表紙・背表紙・本文のデータが必要です。
これらは全て1枚の紙でできていることがほとんどで、本文を表紙・背表紙に使用する紙で本文ページの束を表紙用の紙で包むように製本されます。
このような製本方法は、「無線綴じ」と呼ばれています。
背表紙を作る際に注意をするべきことは、伝えたいことをまとめる点と、一目で情報を伝える点です。
もしも記載情報が多くなり、文字が小さくなると視認性が低くなるので、お客様は本を手に取ることをためらう可能性が高くなります。
一目で何が記載されているのかを伝えるためには、シンプルな情報を記載するようにしましょう。
例えば説明書の場合は「○○の使い方」や、参考書の場合は「○○を解決」など、問題を解決したいお客様の目に入りやすいような情報が好ましいです。
主に印刷する本のタイトルになるかと思いますので、タイトルを決める際にも、背表紙はどのように表示されるのかという点も考えておきましょう。
背表紙を作るコツ
こちらでは、背表紙を作るコツについてご説明します。
ページ数
背表紙は、本文に使用される紙の枚数に依存するため、全ての本に付けることができません。
一般的には、背表紙に文字を印刷する際は、3mm以上の幅が必要です。
ページ数の目安としては、下記になります。
- 上質紙70K・コート紙90K …40から70ページ程度
- 上質紙90K・コート紙110K …35から60ページ程度
表紙+裏表紙+背表紙の見開きの構成
見開きデザインは、表紙→背表紙→裏表紙の並びでレイアウトをしますが、右綴じ・左綴じによって方向が逆になりますので注意しましょう。
表紙と背表紙、背表紙と裏表紙の間に、PhotoshopやIllustratorなどを使用して「区切り」を作っておくと丁度良い目安になります。
背表紙に記載する情報が表裏の表紙に回り込んでしまうと、記載情報が伝わりにくくなります。
文字数を考慮する
背表紙に記載する文字数が多すぎると、見にくくなります。
そのため、記載する文字の間にある程度空白を設けて、視認しやすくレイアウトしましょう。
例えばタイトルと作者を記載する場合、余白がないとどこまでがタイトルなのか、どこからが作者なのかがわかりづらいため、情報を抑えて余白を意識しましょう。
おわりに
本記事では、冊子の背表紙を作る方法についてご説明しました。
背表紙とは、表紙と裏表紙の間にある、簡単な情報が記載された箇所を指します。
文字など、背表紙に記載する情報が多いと視認しづらくなるので、お客様に手に取ってもらうために、できるだけシンプルな情報を記載しましょう。
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