学校案内のパンフレットに記載する情報やページ構成について解説
2023.12.03パンフレット印刷パンフレットには商品やサービス、企業などに関する情報が記載されており、認知拡大や興味を持ってもらうことが目的です。
教育機関である学校も、多くの志願者を集めるために学生や保護者を対象としたパンフレットを作成しています。
より多くの方に学校のことを知ってもらうためには、パンフレットに何を記載すれば良いのでしょうか。
本記事では、学校案内のパンフレットに記載する情報やページ構成について解説します。
学校案内の目的
学校案内は、進学を検討している学生や保護者を対象として配布される冊子です。
建学の精神や特徴、学生生活の様子などが記載されていることから、読者はその学校の理解を深めることができます。
近年ではインターネットなどで学校の情報を見ることができますが、十分な情報が記載されていないことがあります。
また、学校案内は現物であることから視認性が高く、ページを開く時間がかからない点もメリットといえます。
ほとんどの場合、学校案内はセミナーや説明会などで配布したり、申し込みがあった場合に送付したりします。
学校案内特有の、ほかの冊子に見られない特徴として、ページ数が少ない傾向にあります。
数ページにわたる場合は、中央をステープラーで留める「中綴じ」で印刷されることが多いです。
また、表紙を含めて4ページだった場合、中央を折り曲げるだけで製本が完了します。
学校案内に記載する情報
こちらでは、学校案内に記載する情報をご紹介します。
理念・建学の精神
理念や建学の精神とは、学校の創設者がその学校に進学した生徒がどのような人になってほしいかを簡潔にまとめたものです。
ほぼすべての学校に建学の精神が設けられており、教員たちは建学の精神に則って生徒を指導します。
特に、私立の学校は創設者が多大な資本を使用して建てられていることから、建学の精神が持つ意味合いは大きいです。
しかし、それぞれの考え方を持つ創設者が立てていることから、私立の学校にはさまざまな建学の精神があります。
そのため、学生や保護者は自分の考え方に合った学校を選ぶことができます。
学部・専攻情報
学部や専攻は、なりたい職業や取得したい資格がある方が求める科目を学ぶために設けられます。
高校では文系・理系などに分かれており、大学ではさらに専門的な知識を学ぶために、さらに細分化されています。
学部・専攻情報は学校によっては細かい情報が記載されていますが、ほとんどの場合学校案内には簡潔に記載します。
情報を記載する際には学ぶ内容や取得できる資格、授業内容などを文章や図表などを用いて、わかりやすく記載する必要があります。
細かい情報をわかりやすく伝えることも、学校案内を制作する際に必要となるスキルなのです。
学生生活の様子
学生生活の様子では、在学生が授業中や昼休み、部活動といった情報を、写真などで表現します。
学生は1日の大半を学校で過ごすことになるため、楽しそうな様子を掲載しておく必要があります。
先述の通り、学生生活の様子を表現する際には写真を使いますが、補足情報として文章や図表を使用します。
おそらく、学生や志願者が最も興味を示す情報であることから、ほかの情報よりも簡潔かつ目を引く内容で作成しましょう。
ただし、虚偽の情報を記載しないように、在学生のありのままを掲載するように注意が必要です。
進学・就職情報
学生や保護者にとって、進学や就職情報は学校を選定するうえで必ず確認しておきたい情報のひとつです。
学校は社会人になるために必要なことを学ぶ場所であり、進学はあくまで目標を達成するための場所ともいえます。
有名な学校や有名な企業に就職した実績がある場合、そちらを記載しておくことで志願者などは将来をイメージしやすくなります。
注意点として、学校や企業によっては開示を許可していないところがあるため、事前に確認しておくと安心できます。
「この学校に進学すれば、こんな進路もあります」と示すことも、学校案内の重要な目的です。
アクセス
学校案内を見てみると、主要駅や最寄駅から学校へのアクセスや通学時間が記載されています。
アクセス情報は進学後の生活に影響する情報であることから、必ず記載しておくべき情報のひとつです。
朝は何時に起きて、何時に出発すれば何時に学校に到着するかなど、生活リズムを構築するために必要となります。
また、保護者は子どもがどのような経路で通学するのかを知ることで、何かあったときに連絡することができます。
このように、アクセス情報は学生だけではなく、保護者の方も利用することから必ず記載しておきましょう。
学校案内の作り方
学校案内は、下記の手順で作成されます。
1. 構成を考える
学校案内を作成する際、まずは手当たり次第に情報を収集するのではなく、何を記載するのかを決める必要があります。
2. 写真や情報を集める
学校案内には文章だけではなく、写真や過去の進学・就職関連の情報をまとめた図表を掲載します。
これらは文章よりも伝わりやすい情報であることから、可能な限り集めておくようにしましょう。
3. たたき台を作成する
収拾した情報を構成案の通りに記載し、たたき台を作成します。
完成したたたき台は複数名の教員や関係者などに確認し、ヌケモレや視認性などを確認しましょう。
4. 修正・改善を繰り返し、学校案内を完成させる
印刷前の状態まで、何度か学校案内の修正、改善を繰り返します。
その際、読者に誤解が生まれないように、誤字脱字や表現などに注意しましょう。
5. 印刷会社に依頼をする
完成したデータを印刷会社に送付し、冊子として紙面に出力しましょう。
高品質の学校案内を作成するために、印刷会社は1社だけではなく複数社に声をかけて相見積もりを取ることをおすすめします。
6. サンプルを確認する
可能であれば、いきなり全部数を印刷するのではなく、サンプルを取り寄せて確認してみましょう。
紙の肌触りや色の表現など、学校案内作成の担当者全員で確認し、このまま印刷を依頼しても良いのかを判断します。
7. 本番環境で印刷を依頼する
サンプルに問題がなかった場合、希望部数の学校案内を印刷してもらいましょう。
印刷後、手元に届いた冊子を数冊、インクが飛んでいないかやにじんでいないかなどを確認します。
学校案内のページ構成
一般的な学校案内では、下記のようなページ構成で製本しています。
- 目次
- 理念・建学の精神
- 学部・専攻情報
- 学生の様子・キャンパスライフ
- 就職先・進学先情報
- 学校までのアクセス
- オープンキャンパスなどの情報
これらの情報を、受け取った読者に対してどのように伝わってほしいのかを検討することが重要です。
真面目そうな学校なのか、楽しく学べる学校なのかなど、学校によって伝えたいイメージはさまざまです。
これらは教員の希望だけではなく、創設者や校長、建学の精神なども考慮したものである必要があります。
学校としては学校と生徒の考え方が合致しており、卒業まで過ごしてほしいからです。
そのため、学校案内は構成を十分に検討する必要があります。
おわりに
本記事では、学校案内とはどのようなものなのかについて、記載する情報や構成内容についてご説明しました。
学校案内は、進学を検討している学生や保護者を対象として配布される冊子で、下記のような情報を記載します。
- 理念・建学の精神
- 学部・専攻情報
- 学生生活の様子
- 進学・就職情報
- アクセス
学校案内を作成する手順は下記であり、構成を十分に検討することが重要です。
- 構成を考える
- 写真や情報を集める
- たたき台を作成する
- 修正・改善を繰り返し、学校案内を完成させる
- 印刷会社に依頼をする
- サンプルを確認する
- 本番環境で印刷を依頼する
学生や保護者を獲得できるように、魅力的な学校案内を作成しましょう。
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