【ネット印刷基礎知識】オフセット印刷とは
2021.09.24ネット印刷・デザインネット印刷を依頼する際に、「オフセット印刷」という言葉を耳にしたことはありませんでしょうか?
オフセット印刷は、さまざまな印刷物に用いられている印刷方法です。
今回はネット印刷基礎知識として、「オフセット印刷」について印刷方法や名前の意味、メリットや注意点も併せてご紹介していきます。
オフセット印刷とはどんな印刷方法?
「オフセット印刷」はイラスト・写真・書籍などの印刷物に幅広く使用されている印刷方法になります。
この印刷の特徴としては発色が非常に良いうえ、写真・文字などの細かな部分まで鮮明に印刷ができるということが挙げられます。
現在ではこのオフセット印刷が可能なオフセット機が世界中で供給されています。
また大量に印刷した場合、1部あたりの単価は低く予算が抑えられるほか、短時間でも同じ印刷物を多く作ることができるという特徴があるため、大量印刷に適しているとも言えます。
オフセット印刷では、印刷前に原本である「版」を作るのですが、この工程自体を「製版」と呼びます。
その後インクを版に載せ、ゴム製のローラーを転がしながらインクをブランケット胴に転写させていきます。
ブランケット胴から紙への転移が終わると、版の通りに綺麗に印刷が仕上がっています。
オフセット印刷で用いるインクは顔料油性のインクであるため、水性インクよりも早く乾くでしょう。
大量に印刷ができるうえ、高品質なものが完成するという点がオフセット印刷の魅力でもあります。
オフセット印刷の名前の意味
オフセット印刷では、表面が平らな「平版」を用います。
この版にインクをつけて、ブランケット胴にオフ(転写)して、そのまま紙にセット(転移)する流れで印刷を行うことから「オフセット印刷」と呼ばれています。
そもそもオフセット印刷の元となっているのは、1796年に発明された「石版印刷」です。
この「石版印刷」が発明されるまでは「凸版印刷」「凹版印刷」などという印刷方法がありました。
これらの印刷方法とは違うのは、「石版印刷」は平たい板を使っての印刷を行うということ。
この技術は当時、非常に画期的なものであったのです。
オフセット印刷のメリットは?
オフセット印刷のメリットとしては、1つの版を何度も使うという特徴から、同じ品質の印刷物をたくさん作ることができるという点にあります。
このことから、ほかの印刷方法に比べると印刷費用を大幅に抑えることができます。
また先述でも少し触れましたが、顔料油性インクを使っているため、インクの乾きが非常に早く、仕上がりも美しいです。
細かな部分の表現も可能なうえ、使うことのできる紙の種類も豊富にあるという点も魅力でしょう。
オフセット印刷の注意点
ただ製版コストに関しては高くなってしまうため、少ない部数を印刷する場合は単価が少し高くなってしまう可能性があり、注意が必要です。
また製版には少し手間・時間がかかることから、ほかの印刷方法にくらべると納期も少し長めであると言えます。
そして、「少部数ごとに少しずつ内容やデザインに変化をつけたい」という場合は、オフセット印刷はあまり適していないと言えるので、ほかの印刷方法を選択するのが良いかもしれません。
おわりに
今回はネット印刷基礎知識として、「オフセット印刷」について印刷方法や名前の意味、メリットや注意点も併せてご紹介しました。
オフセット印刷は現在、世界中で用いられている印刷方法です。
細かな部分の表現を得意とし、発色も良く仕上がるという特徴をもっています。
また、1つの版を何度も用いるということから、同じ品質の印刷物を大量に作りだすことができるという点もぜひ覚えておくと良いでしょう。
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