無線綴じ冊子印刷とは?製本方法や用途についてご紹介
2021.11.14印刷「無線綴じ冊子印刷」という言葉をご存じでしょうか?
無線綴じ冊子印刷では、中綴じ冊子印刷やほかの印刷・製本方法では実現できない印刷物を作ることができます。
「それは一体どのような印刷・製本方法なのか?」と気になる方も多いでしょう。
今回はこの無線綴じ冊子印刷について、その製本方法や用途、メリットもあわせてご紹介していきます。
そもそも「無線綴じ」とは?製本方法もご紹介
本を綴じる製本方法の一つである「無線綴じ」。
「中綴じ」の製本方法とは異なり、製本の際には糸や針金などを使わずに、接着剤のみで綴じていくため、「無線綴じ」という呼び名がつけられました。
一枚ずつ切り離されているページ用紙をページ順に並べていき、接着剤を綴じる部分に塗って表紙用紙をくるんでいきます。
背表紙があるため、比較的しっかりとした冊子に仕上げることができます。
無線綴じは、ページ数が多い冊子の製本を行う際に適している製本方法です。
「中綴じ」の製本方法とは異なり、180度見開くことはできません。
綴じる部分の付近に、文字や画像、イラストなどを配置してしまうと見えにくくなってしまいます。
左右見開きに図柄がある際は、注意しなければなりません。
無線綴じ冊子印刷のメリットは?
無線綴じ冊子印刷のメリットにはどういったものが挙げられるのでしょうか?
多くのページ数を綴じることができる
「中綴じ」では針金や糸を使って綴じていく構造であるため、ページ数が少なくて薄い冊子を製本する際には良いのですが、ページ数の多い分厚い冊子となるとこちらの綴じ方はおすすめできません。
無線綴じ冊子印刷の場合、100ページを超える冊子の製本でも問題なく綴じることができます。
ページ数が多くなるほど背幅は広く取られ、背表紙の太さによっては文字やイラストを入れることも可能になります。
背表紙を付けられる
先述でも少し触れましたが、製本に背幅があるため背表紙をつけることができます。
また背表紙は本文ページとは異なる用紙を使用して、高級感を出すことも可能です。
厚手の背表紙用紙を使うことができるため、中綴じの製本と比較するとしっかりとした製本を作ることができるでしょう。
ちなみに、厚手の表紙を使って製本を行ったものは「上製本」という呼び方をされます。
「ノド」の強度を上げられる
冊子を開いた時に真ん中に位置している綴じ代部分のことを「ノド」と言います。
無線綴じ冊子印刷では、この「ノド」部分を強化することができます。
本文ページ用紙と表紙を接着剤で接着するので、針金で製本を行う「中綴じ」と比較すると「ノド」の部分の強く固定することができるのです。
無線綴じ冊子印刷の用途は?
無線綴じ冊子印刷は、ページ数が多めの冊子を製本する際に採用されることが多いです。
そのため、教科書・情報誌・業務マニュアル・商品カタログ・論文といったような分厚い冊子物の製本時におすすめです。
背表紙の部分に文字を入れることができるという特徴を活かせるため、作品集や小説といった物にも用いられています。
また「中綴じ」の製本と比較すると、やはり冊子の「ノド」部分の強度が高いため、卒業文集・写真アルバムなどの製本にも適していると言えます。
おわりに
今回はこの無線綴じ冊子印刷について、その製本方法や用途、メリットもあわせてご紹介しました。
「無線綴じ」は、「中綴じ」で用いられている製本方法とは全く異なる製本方法になっています。
中綴じの製本時には針金・糸を使ってページを綴じていきますが、無線綴じではこれらを使わず、接着剤のみで綴じていきます。
その特徴から「無線綴じ」という風に呼ばれています。
教科書・情報誌・業務マニュアル・商品カタログといったものによく用いられているため、こちらの印刷物を作成する際には「無線綴じ」の製本方法を選択してみてください。


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