ネット印刷でよく用いられるトンボって何?
2022.02.03ネット印刷・デザイン販促のためにチラシを印刷する時には、1枚の大きな紙の中に複数のチラシをデザインします。
印刷後、裁断をする時に紙によってずれないようにするにはどのようにすれば良いのでしょうか。
本記事では、印刷前に知っておきたい、チラシのレイアウト作成ポイントについてご説明します。
ネット印刷で用いられる「トンボ」とは?
トンボとはトリムマークとも呼ばれる、印刷範囲や裁断などの加工、ページ番号を記載する場所などを示す目印です。
チラシやカタログを作成する時に使用するトンボは、センタートンボとコーナートンボ、折りトンボの3種類で構成されます。
センタートンボは印刷物の上下左右の中心に作られる、十字をかたどった目印です。
コーナートンボは印刷物の四隅に記載された、L時が2つ重なったような形状をしています。
またコーナートンボには、外側のトンボ(外トンボ)と、内側のトンボ(内トンボ)が含まれます。
塗り足し領域を表すコーナートンボにて、外トンボは塗り足し領域を、内トンボは仕上がり位置を示します。
折りトンボとは、筋入れ加工や折り加工を入れる位置を示すトンボです。
印刷会社によっては、折りトンボを用意しないこともあります。
日本式トンボと西洋式トンボ
トンボには、日本式と西洋式の2種類があります。
こちらでは、日本式トンボと西洋式トンボの違いについてご説明します。
線の数
日本式と西洋式のトンボでは、線が1本なのか、2本なのかが違いのひとつに含まれます。
先述したトンボは日本式トンボで、西洋式トンボはデザインの仕上がり位置に接しています。
西洋トンボは名前の通り、主に海外で使用されているトンボのことです。
海外では「大量に印刷するので少しぐらいのずれは問題ではない」と考えられる方が多いために線が1本だけなのだと言われています。
日本では、主に日本式トンボが使用されています。
製造物
主に日本式トンボは、裁断が必要な印刷物に使用されます。
西洋式トンボは裁断の必要がない、WEBサイトで使用される画像や広告配信時に使用するバナーなどに使用されます。
また裁断するものが看板やPOPなど1枚のみの場合も、ズレを気にする必要がほとんどないため西洋式トンボが使用されます。
塗り足しと裁断位置
印刷物を裁断する時には、複数の紙を重ねて裁断します。
そのため、重ねられた紙の位置によって若干ズレが生じます。
もしも塗り足しが無いと印刷物に余白が生まれてしまい、また塗り足し箇所が大きすぎると余分なインク代が発生します。
塗り足し範囲は、一般的に仕上げサイズの外側まで上下左右、幅3mm程度設けられます。
どの位置に重ねられた紙でも、同じクオリティの印刷物を発行するために、トンボは必要です。
トンボはIllustratorでは、「環境設定」→「一般」→[日本式トンボを使用]にチェックを入れると、設定することができます。
Photoshopではトンボを設定することができず、代わりに初めから製造物+6mmの余白を設けて新規ファイルのサイズを設定します。
そのため、Photoshopで作成した画像データをIllustratorで読み込み、トンボを設定するのが良いでしょう。
おわりに
本記事では、印刷前に知っておきたい、チラシのレイアウト作成ポイントについてご説明しました。
トンボとは、印刷物の加工時に使用する十字やL字の目印で、塗り足し領域やページ番号を記載する場所を指定する場合などに使用します。
日本ではほとんどの場合、デザインから3mm程度の余分を持たせた、日本式トンボを採用している印刷会社がほとんどです。
すべての印刷物のクオリティを一定に保つため、デザインの時には3mm程度の余白を設けましょう。


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