ネットで封筒を印刷する際は用途によってデザインと色を考えよう

2023.07.02ネット印刷・デザイン

封筒の色の選び方

封筒は用途や内包するものによって正しい色やサイズのものを選ばなければ、知らないうちにマナー違反を犯してしまうことがあります。

本記事では、封筒の色が持つ意味や用途の違いについてご説明します。

 

封筒の色

封筒の色について

封筒の色は、白・茶・その他のカラーに分類され、使用シーンによって最適な色を採用する必要があります。

下記にて、それぞれの封筒の色や特徴、使用シーンについてご説明します。

 

白無地の封筒|一般的に広く使われる

白無地の封筒は表面が平らなケント紙という用紙で作られたものです。

白は相手に誠実さや清潔さといったクリーンなイメージを与えることができるため、ビジネス・フォーマル・プライベートシーン問わず幅広い用途で使うことができます。

白無地の封筒には、目上の方に送る手紙やあらたまった内容の手紙を送る際に使用する「二重封筒」というものがあります。

二重封筒の特徴は封筒の中にもう一枚紙が含まれており、中身を透かして見ることができない点にあります。

二重封筒も通常の白無地の封筒と同様に幅広いシーンで使うことができますが、忌み言葉である「重ね言葉」につながるため、冠婚葬祭や身内の不幸といったフォーマルシーンでは使用を避けましょう。

 

茶封筒(クラフト封筒)|ビジネスで利用される

茶封筒

茶封筒はパルプを原料とするクラフト紙を使用した封筒です。

クラフト紙は包装材や段ボールにも使われるほど強度が高く、丈夫で破れにくいことが特徴です。

また、白無地の封筒のように漂白剤を使用していないため、比較的安価で入手することができます。

一般的に茶封筒は社内外のビジネス文書を送付する際に使用されますが、白無地の封筒に比べてカジュアルな印象が強いため、機密性が高い文書を送付する際には使用を控えましょう。

 

カラー封筒|親しい人に向けた私信に

ピンクや紫といった色を持つカラー封筒は、白無地や茶封筒よりもカジュアルな印象を相手に与えます。

カラー封筒を送る相手は知人や友人といった、プライベートで親しい間柄の方が対象となります。

また、美容室やクリニックといった、消費者に対して自分たちの企業イメージを伝えたい際にも使われることがあります。

さまざまな色を持つカラー封筒の中には黒封筒が含まれます。

一般的に黒には「クール」「高級」「不吉」といった、さまざまなイメージが含まれるため、ほかのカラー封筒よりも使用シーンが限られます。

黒封筒の使用シーンは高級ブランドが企業イメージを伝えたり、フォーマルなお知らせを伝えたりする際が挙げられます。

一方、不吉なイメージを持つ黒は手元に届いた方に不安を与えることがあるため、請求書や契約書の送付は控えましょう。

全体的にカラー封筒はカジュアルな印象が強いため、ビジネス文書を送付する企業間同士での使用しないことをおすすめします。

しかし、アパレルやデザイン会社、ベンチャー企業などはブランディングの観点から、カラー封筒を使うことが多いようです。

 

封筒をデザインするときのコツ

封筒をデザインするとき

企業や個人事業主によっては、自社・自身のブランディングを目的として封筒にさまざまなデザインを施すことがあります。

封筒にデザインを施す際には、いくつかの押さえておくべきポイントがあるものです。

こちらでは、封筒をデザインするときのコツについてご説明します。

 

シンプルなデザインである

封筒は印刷するスペースが限られているため、可能な限りシンプルなデザインを心がけましょう。

一般的に封筒は長形3号や洋形0号、カタログなど大きな書類を封入できる大型の角形2号が使われます。

封入するものによって封筒を使い分ける必要があるほか、デザインについても考慮しなければなりません。

さまざまなサイズで同じデザインにするのか、あえて別のデザインにするのかといった考え方があります。

郵送する封筒は汎用性が高いデザインにし、持ち運ぶことがある大きな封筒はこだわったデザインにするなどが挙げられます。

 

ロゴやマークを入れる

企業や個人事業主、デザイナーなどにとって、お客様にお渡しする封筒はマーケティングに活用できるツールにもなります。

そのため、自社のロゴやマークを封筒にデザインしようと考えている方は多くいらっしゃいます。

実際にロゴやマークは、名刺やカタログなどにもデザインされていることが多いものです。

印刷物に同一のロゴやマークを取り入れることで、統一感があるデザインやブランディングの際に活躍してくれることでしょう。

そのため、封筒のデザインを検討する際は、ロゴやマークを取り入れることをおすすめします。

 

企業イメージカラーを導入する

先述の通り、封筒には白や茶のほかに、さまざまな色を含むカラー封筒があります。

カラー封筒は親しい人に向けた私信向けとして使われることが多いですが、一部ビジネスシーンでも使われています。

ビジネスシーンでカラー封筒を使用する際は、自社のイメージカラーを採用することが多いようです。

また、ロゴやマークが映えるようなカラーを採用することで、認知度拡大が期待できます。

カラー封筒を使用することで、受け取った方はどの企業のものなのかを一目で確認することができるようになります。

 

企業情報を記載する

企業情報には、社名・郵便番号・住所・ホームページ・電話番号・FAX番号などが含まれます。

封筒を受け取る方にとって、差出人が不明の封筒は何が書かれているのかが予想しにくいため、不安に感じるものです。

また、封筒に記載する企業情報は名刺にも記載されている情報と同じであることが多い傾向にあります。

そのため、封筒は名刺と同様の扱いをする可能性があり、封筒に記載された情報を参照して連絡することができます。

企業のブランディングやお客様へのホスピタリティを目的として、社名や電話番号といった企業情報は必ず記載しましょう。

 

封筒のサイズ

封筒のサイズ

こちらでは、使用頻度が高い封筒のサイズをご紹介します。

 

角形1

幅270mm × 高さ382mm

角形1号は折り込み広告などに使われるB4サイズの書類を封入することができるサイズの封筒を指します。

B4サイズは美濃紙をルーツに持つ、日本独自の規格のひとつです。

 

角形2

幅240mm × 高さ332mm

角形2号は見積書やカタログなどに用いられる、A4サイズの書類を封入することができるサイズの封筒です。

A4サイズの書類はビジネスシーンで使用することが多いことから、角形2号の封筒は印刷部数が多い傾向にあります。

 

角形3

幅216mm × 高さ277mm

角形3号はB4サイズの半分であるB5サイズの書類をそのまま封入することができる封筒です。

B5サイズではなく、B4サイズの封筒を2つ折りにして封入することができるため、意外と使用シーンは多い傾向にあります。

 

長形3

幅120mm × 高さ235mm

長形3号はA4サイズの封筒を3つ折りにすることで封入することができるサイズを指します。

お客様へのお知らせや、チラシなどを封入する際に使われることが多い傾向にあります。

 

長形4

幅90mm × 高さ205mm

長形4号はB5サイズの書類を4つ折りにして封入することができるサイズの封筒です。

B5サイズの用紙は学校などで使われる教科書のほか、チラシなどに使われることが多い傾向にあります。

 

シーン別に見る封筒のサイズ

シーン別に見る封筒のサイズ

このように、封筒は封入する書類のサイズによって、最適なものを用意する必要があります。

しかし、どのような書類を封入するのに最適な封筒なのかが分からない方がいらっしゃることでしょう。

下記にて、シーン別に見る封筒のサイズをご紹介します。

 

ビジネスシーン

ビジネスシーンでは、カタログや契約書といった冊子・書類が使われます。

一般的に、これらの印刷物はA4サイズやB5サイズの用紙を用いることが多い傾向にあります。

そのため、ビジネスシーンにおいては角形2号・長形3号・長形4号サイズの封筒が使われることが多いです。

特に、角形2号は使用頻度が高いA4サイズの書類を折らずに封入することができるため、多くのビジネスマンが利用しています。

カタログや契約書は折らずにお客様へ渡すほうが好ましことが多いことから、角形2号は使用頻度が高い封筒のひとつです。

また、使用する封筒の色は茶色や白のほか、企業によってはコーポレートカラーに彩られたカラー封筒を使用することがあります。

 

パーティ

結婚式や創立記念パーティなど、イベントの招待状を送付する際にも封筒が使われます。

パーティやイベントの招待状に使われる封筒のサイズはさまざまですが、下記のサイズが使われることが多いです。

 

長3カマス:幅235mm × 高さ120mm

長3カマスの封筒はA4サイズの書類を3つ折りにすることで封入できるサイズの封筒です。

裏面にフタが取り付けられていることが多く、フタにのり付けすることで中の書類を落とさずにお客様へ届けることができます。

 

洋2カマス(洋形2号):幅162mm × 高さ114mm

洋2カマス封筒は2号カード(103×154mm)やA4サイズの十字四折り、A6サイズの書類を封入することができます。

挨拶状や案内状、ハガキをそのまま封入できることから、パーティやイベントの招待状に使われることが多いサイズです。

 

正方形

一般的な封筒は縦長・横長など1辺が長い長方形にかたどられていることが多いものです。

正方形の封筒は個性を出すために使われることが多く、90mm四方や300mm四方などさまざまなサイズがあります。

 

角形6号:幅162mm × 高さ229mm

角形6号はA5サイズの紙を折らずに封入することができる封筒のサイズです。

パーティやイベントの招待状はシンプルなデザインであることが多いことから、A5サイズが用いられることがあります。

 

封筒のサイズと郵送料金

カタログや書類を、郵便局を利用して郵送する場合、封筒のサイズや重量によって価格が変動します。

下記、サイズや重量別に見る郵送料の一例です。

※金額は2023年5月現在のものを記載しています。

なお、郵便切手などはすべて非課税取引となるため、消費税は含まれません。

 

定形郵便物

定形郵便物とは、横120mm × 高さ235mm × 奥行10mm以内の郵便物を指します。

重量 料金
25g以内 84円
50g以内 94円

定形外郵便物

定形外郵便物は長辺340mm以内、短辺250mm以内、厚さ30mm以内かつ、重量1kg以内のものを指します。

重量 規格内料金 規格外料金
50g以内 120 200
100g以内 140 220
150g以内 210 300
250g以内 250 350
500g以内 390 510
1kg以内 580 710
2kg以内 取り扱い無し 1,040
4kg以内 取り扱い無し 1,350

白無地の封筒、茶封筒、カラー封筒のシーンによる選び方を表にまとめました。

封筒の色の選び方・使い分けまとめ

カラー封筒

白無地の封筒、茶封筒、カラー封筒のシーンによる選び方を表にまとめました。

封筒の色 使用シーン
ビジネスシーン フォーマルシーン カジュアルシーン
白無地の封筒

※二重封筒は控えましょう。

茶封筒 ×
カラー封筒

※一般消費者に対して企業イメージを伝えたいときは使用しても問題ありません。

×

 

このように、シーンを選ばず使うことができるのは白無地の封筒になります。

そのため、どのような封筒を使用すれば良いかが分からない場合は、白無地の封筒を使用することがおすすめです。

 

おわりに

本記事では封筒の色が持つ意味合いや用途についてご説明しました。

封筒には白無地、茶、カラーの3種類があり、それぞれ最適な使用シーンがあります。

また、白封筒の中にはもう一層、紙が含まれている「二重封筒」というものがあり、こちらは忌み言葉である「重ね言葉」が含まれているため、冠婚葬祭や身内の不幸といった場合には使用を避けましょう。

さまざまな使用シーンで使うことができる封筒は白封筒であるため、封筒選びに迷った際は白封筒を選びましょう。

相手に文書を送付する際は、その文書に合った色やサイズの封筒を選びましょう。

 

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タグ : ネット 印刷 封筒
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